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もっと勝つための現代麻雀技術論 第37回 「ヘッドレス形1シャンテン⑤」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第37回 「ヘッドレス形1シャンテン⑤」

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 講座10(暗刻の無いヘッドレス形1シャンテン)の補足に入ります。

  ドラ

  打でヘッドレス形の1シャンテンに受けるのがテンパイする枚数は最も多くなりますが、今回は暗刻が無いのでツモは単騎テンパイ。一方打で2面子形の1シャンテンに受けるとツモの4種16枚で良形テンパイ。

 打はツモの4種12枚で良形テンパイなので、打の方がより「よい手」になる受け入れで勝ります。基本はヘッドレス>2メンツですが、今回のように雀頭を作りにくく、どちらの面子候補が残ってもよい手になる場合は、例外的に雀頭を固定して2面子形に受ける選択が打牌候補になります。

 第23回の「ペンチャンと3~7浮き牌の比較」と同様、この牌姿も古くから議論されてきましたが、結論としては、どちらも大差ありません。大差ないのですから、一方に有利な要素があればそちらを選べば結構です。考慮に入れる要素について、優先度の高いものから挙げていきます。

打点

 アガリ率に大差ないのですから、打点が高くなる受け入れが多い方が明確に「よい手」と言えます。

 面子候補に赤ドラがある場合は赤ドラを必ず使える2面子形有利ですし、2面子形にした場合だけタンヤオがつく受けが残るなら、面子候補2組がのように高め2つ条件だったとしても2面子形有利と言えます。

巡目

 打点に差が無ければ、基本的に序盤ほど単騎テンパイになっても十分手変わりを目指すだけの猶予があるのでヘッドレス形、中盤は即リーチできる受け入れ優先で2面子形、終盤は流局時のテンパイ料もあるので受け入れ枚数優先でヘッドレス形を選択します。

手変わり

 巡目的にどちらを選ぶか微妙な場合は、単騎テンパイになった場合の手変わりの数を考慮します。

 「自分で2枚使っていて残り6枚待ち」の亜リャンメンやノベタンは通常のリャンメン待ちに比べると手変わりとしては弱いので、第4回の基準よりは厳しめに見積もって、序盤9種、中盤11種くらいが目安になります。

 生きている字牌やドラ単騎、単騎のアガリ牌そのものも手変わりに含めますが、フリテンになる牌は除きます。

場況

 微妙なケースなら場況を考慮することも重要になることはこれまで何回も申しました通りです。

 当講座は考え方を押さえたうえで微妙なケースは場況も考慮という形で利用していただければ幸いです。

 第3の選択肢、リャンメン落とし

  3面子2面子候補のヘッドレス形1シャンテンに受ける選択と、2面子形1シャンテンに受ける選択とを比較してきましたが、リャンメンを落として3面子1面子候補に受ける選択も考えられます。

 上の牌姿で打とするのは、テンパイした時に自分でを2枚使った待ちになる受け入れがある分打に劣りますが、リャンメンを落とした方が、「よい手」になる受け入れで勝るのであればその方が有利です。

 第14回でも申しましたが、「第3の選択肢」は盲点になりがち。手牌と局面に応じて考慮に入れられるようにしたいですね。

  ドラ

  打

 待ちが残る方がよく、ツモでも雀頭を作りやすい面子候補ができて手広くなる変化が残る。三色変化もあるのでは残す。

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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