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株式会社dropout代表取締役・壱岐信人「インターネット×麻雀で新たな仕事を生み出したい」マージャンで生きる人たち 第31回

株式会社dropout代表取締役・壱岐信人「インターネット×麻雀で新たな仕事を生み出したい」マージャンで生きる人たち 第31回

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 対局スタジオを完備する雀荘「麻雀HOLIC(ホリック)」の経営者でもあり、近代麻雀公式YouTubeチャンネル「麻雀遊戯王」のプロデューサーでもある株式会社dropout代表取締役・壱岐信人さん。多岐にわたって仕事の幅を広げている壱岐さんに仕事観を聞いた。

壱岐信人(いき・まこと)プロフィール

1986年、東京都生まれ。さそり座。株式会社dropout代表取締役 、麻雀HOLICオーナー。好きな役は一気通貫。

株式会社dropoutの業務内容は?

「2015年に会社を立ち上げ、スマートフォン用ゲームのメディア運営を中心に展開してきました。前職でゲームメディアの編集長をやっていた経緯で、ゲーム実況の動画や生放送の制作も請け負うようになってきたので、そのノウハウを麻雀でも活かせないかと考えていたんです」

「そんな折、実業家の堀江貴文さんとインターネットを通じて知り合える機会がありまして。新しい麻雀店の企画のお話をさせて頂いたら、協力して頂けることになり、雀荘としては初のクラウドファンディングを利用しつつ、麻雀HOLICをオープンしました」

 

麻雀HOLICのコンセプトは?

「インターネット×麻雀です。サイバーエージェント代表取締役社長の藤田晋さんをはじめ、この舞台で仕事をしている人は数少なかったので、面白そうだなと思いました。それで対局収録が出来る機材をお店に完備して、一般プレイヤー向けに麻雀対局の収録・生配信ができるサービス“ジャンレコ”をスタートしました」

赤坂ドリブンズさんのスクールでは、お客様の対局をリアルタイムで収録し、その場で映像を確認しながらトッププロに指導いただく形式なども好評でして、参加いただいたお客様のアンケートでは高い満足度を得ることができました」

「対局映像が残ることは、うちの店でいえば付加価値となりますが、これからの雀荘は誰かに自慢、拡散したくなるようなお土産的なコンテンツサービスや体験型イベントが必要になってくると思っています」

撮影機材が完備された麻雀HOLICの対局ルーム。自分の対局を映像として残すことが出来る

「麻雀遊戯王」を始められたきっかけは?

「対局番組は数多くありますが、バラエティ色を打ち出した麻雀のインターネット動画は多くはありませんでした。ゲーム業界から来たので、麻雀業界で仕事をする上ではこの業界に強い所と組む必要があるなと感じていたところに、周りの方から、竹書房・近代麻雀の星野信夫編集長をご紹介頂けることになりまして。“おもしろいことがしたい!”と麻雀バラエティ動画の企画を提案したところ、星野さんが快諾してくださったことで麻雀遊戯王のスタートにつながりました」

動画制作で苦労されたことは?

「当初はお笑い芸人に構成作家をお願いし、あえて麻雀を知らないキャスト陣だけで、雑学やおもしろネタをバラエティ的に配信していたんですが、視聴者数が伸びず苦戦しました」

「それで麻雀プロの方にゲストで登場して頂く方向に転換したら、徐々に視聴者数も伸びてきました。その状態がしばらくは続いていたんですが、Mリーグがシーズンオフになると、また視聴者数が下がってきました。それでロケーション撮影や飲みながらしゃべるといったよりリアルな素の部分を押し出すテイストに変えていったら、視聴者数が回復してきました」

「YouTubeというプラットフォームでは、よりリアルな素の部分を出していくほうが共感や親近感が得られ、人気が出やすい傾向があるので、最近はより素の会話が生まれやすい女流プロの自宅訪問など、リアルドキュメントも展開しています」

「麻雀遊戯王」では女流プロの自宅訪問等、プロたちの素の部分を掘り下げるコンテンツが満載

 

今後チャレンジしていきたいことは?

「麻雀はショービジネスだと思っているので、麻雀プロとして今後活躍していくなら、麻雀の腕を磨くことだけではなく、インターネットを使ったセルフプロデュースも大事だと思っています」

「現在、Mリーガーは29人いますが、それ以外のプロだけでも2000人以上います。そういうプロ達がプロとして食べていける環境だったり、どうやったら雀荘が健全なビジネスになるのかを突き詰めて、自分が少しでも業界に貢献できたらと思っています」

「ポスト藤田晋さんを狙っているというか、正直規模が違いすぎて恥ずかしくて言えないんですけど、まだまだ外から麻雀業界を良くしていきたいとアクションを取る人は少ないと思うので、麻雀プロや業界に対して新しい仕事や新しい価値を生む部分は、今後のチャレンジとしてやっていきたいですね」

麻雀最強戦2019南関東地区予選では「お店のアピールになれば」と出場し優勝

 

好きなことを仕事にするためには?

「本気で好きなことをやりたい覚悟があるのであれば、リスクを負ってでもやってみるべきだと思います。たとえば、いつか雀荘を作りたいと言っている人はたぶん作れません。今手元にお金がなくても計画書を作って融資を受けられれば、雀荘は作れます。理想通りのピカピカの店舗は出来ないかもしれないけれど、1店舗目を出すにはよほどの贅沢な条件を求めなければ出来るはずです。いつか作りたいというのは、自分なりの“今はできない理由=言い訳”を並べているだけだと思うんです。仮に失敗したとしても、経験という財産が残るので、とにかく早く行動した者の勝ちだと思います」

壱岐さんが麻雀を始められたきっかけは?

「18歳の時、女性の写真につられてアミューズメントパークと記載があった求人を見て、ゲームセンターだと思って応募してみたら雀荘だったんです。麻雀自体知らなかったので断ろうと思ったらその場で採用されたので、働き始めました。役もルールも何ひとつ知らなかったんですが、負けず嫌いに火がついて、2ヶ月間めちゃくちゃ勉強して、3ヶ月後には月間の麻雀の成績がプラスになり、以降5年間スタッフやっていた成績では月間でマイナスをあまり出さなかったです。また、4~5年目には店長・エリアマネージャーにもなっていました」

壱岐さんにとって麻雀とは?

「ゲーム業界にいた時から人に会うたびに“僕めっちゃ麻雀強いですよ”と自分から言うようにして来ました。そうすると(生意気だなと)興味を持ってもらえて“一緒に打とう”という流れになるんです。その“自分強いですブランディング”のおかげで、麻雀好きの大手企業の役員の方とか普段はお会いできないような著名な方とも関係を構築できたこともありました。仮に勝ったら“やっぱり強いね”となるし、負けたら僕に勝っちゃったと喜んでもらえるので、自分からしたらどっちにしろプラスなんです。卓を囲むことで人脈も仕事も無限に広がってきました。だから人生をおもしろくしてくれるスパイスみたいな存在ですね」

「新たなビジネスモデルとして麻雀HOLICのようなインターネットに強い店舗が広がったらうれしいですね」

インタビューを終えて

 10歳からドラムを始め、26歳までバンド活動をして来た壱岐さんのこだわりは金髪だ。「覚えてもらえたら勝ちなのかなと。特徴がないと忘れられちゃうんで。ただ金髪だと、子供の授業参観では浮くんですけどね」とはにかむ。
 信条は「基本的に面白くありたい」。これからも時代と麻雀とを擦り合わせ、面白い仕事を生み出してくれるに違いない。

◎写真:佐田静香(麻雀ウォッチ)  、インタビュー構成:福山純生(雀聖アワー)

 

関連リンク

◆麻雀HOLICオフィシャルサイト
https://mj-holic.jp/

◆麻雀遊戯王YouTubeチャンネル登録
https://www.youtube.com/channel/UCMnm7fe-xQbEfd1HiMuixOQ

◆麻雀遊戯王公式Twitter
https://twitter.com/mj_yugioh

◆壱岐信人Twitter
https://twitter.com/ikkey_dropout

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