最近はラーメン二郎を模倣した、いわゆるインスパイア系のお店が増えていますが、九州ではまだ珍しい部類。特に御当地ラーメンの人気が強いところにはなかなか根付かず、博多には出店してもいつの間にか閉店しているということが何度もありました。
一方、福岡県内でも小倉だとこの手のラーメンを取り扱うお店も結構あります。第19回の「フジヤマ55 小倉店」の「小倉二郎」もその一つですが、今回は食べログのフォロワーの方から新店舗の情報を聞きましたのでそちらに出向かうことにしました。
お店の名前は「毘侍家」と書いて、「ヴィジャ」。こちらも九州では珍しい極太つけ麺がメインのお店。そんなお店が提供する「二郎インスパイア」。
全国には本家そっくりのものが提供されるお店から、本家とは似ても似つかないにもかかわらず、「二郎系」と言われれば何となく納得してしまいそうな独自の進化を遂げたものを提供するお店までありますが、こちらでは一体どんなものが出てくるのでしょうか。
二郎系メニュー(味噌二郎は夏季限定だったようです)。戦国大名の名前がついたサイズもあります。
「殿方限定」とありますが、本当に男性しか頼めないのか気になります。女性でも大食いの方は多いですからね(笑)
麺の量的には上杉謙信と武田信玄ダブルでもいけそうなので二つ食い…という手もありましたが、実はこちらには15分以内完食で無料になるチャレンジメニューが提供されていると聞いていたので今回はこちらに挑みます。
お店の方に聞くと、麺の量は大名盛りと同じとのこと。それなら15分という短時間とはいえ何とかなりそう…ということで注文を通しましたが、後からスタッフの方に、「時間内に完食できなかった場合は2000円になりますがよろしいでしょうか。」と聞かれます。
麺の量は850円の大名盛りと変わらず、大名盛りも無料トッピングのマシマシは可能、なのに2000円。この時の私は、通常850円のメニューを15分以内に完食すれば無料になる代わりに、失敗した場合は2000円払うリスクを負うことになるチャレンジということなのだと思い、そのまま注文を通しました。
…何だこれ?!
丼の代わりになんと鍋で登場。麺の量「は」大名盛りと同じ、他はマシマシというレベルじゃないというオチでした(笑)冷静に考えて、通常メニューと同じものをチャレンジメニューとして提供しているお店は今まで一軒たりとも無かったのですから、値段の時点でとんでもないものが出てくるものと思うべきでしたが、貼紙の写真にも普通の大名盛りと思われるものが写っていたので見事にやられてしまいました。「お店のサンプルや写真を信じてはいけない」 デカ盛り店ではありがちな話ですね(笑)
しかし頼んでしまったからには時間内完食を目指すよりありません。幸い大部分はモヤシなので全く無理と言うほどでもないかもと最初は思いましたが、このモヤシがかなりシャキシャキしたタイプ。二郎は本家でもモヤシの茹で加減が、モヤシを食べるだけで顎が疲れそうなほどシャキシャキしてみるものから、かなり茹でられてクタクタになっているものまで店舗や時期(いわゆる、ブレと言われるもの)によって様々です。
私は取り立ててこれが好みという茹で加減があるわけじゃないですが、早食いが求められている時にこれは厳しいですね。特徴的なのが大量のガーリックマヨネーズ。ただでさえジャンキーな二郎系が更に強烈なものに変化しています。二郎は人をかなり選ぶので、インスパイア系は誰でも食べやすいようにライトな味付けになっていることが多いですが、更に凶暴化しているのもなかなか珍しいのではないでしょうか。少なくとも九州では他に類を見ません。
スープは全く手つかずのまま時間切れ。スープだけで1.5kg以上、トータルで3.5kgはある強敵でした。しかもこのスープは大量の背脂とマヨネーズ入り。
この固形背脂たっぷりのスープは九州ではまず見られないので適量であれば喜んで飲み干しているところですが、流石にこの量なので完飲は諦めました。
九州のチャレンジメニューなら大体成功できる自信がありましたが、今回は相手が圧倒的過ぎました。最近オープンしたお店で、これだけの強敵にもかかわらず、既に完食者が1名いるそうです。しかも有名人ではないとのこと。世の中にはすごい人がいっぱいいるものですね。私はまだまだ未熟者です。ご馳走様でした。
【店舗情報】
毘侍家 西港店
福岡県北九州市小倉北区西港町30-18
営業時間:11:00~14:30、18:00~21:30
ランチ営業、日曜営業
定休日:不定休
▼食べログ
https://tabelog.com/fukuoka/A4004/A400401/40041819/
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