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ネマタの麻雀講座 第27回 「手変わり待ち判断 その3」

ネマタの麻雀講座 第27回 「手変わり待ち判断 その3」

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 テンパイしたら基本即リーチとは言っても、手変わりが多い形になりやすいタンキ待ちは例外が多くなります。面子手のタンキ待ちなら面子が4つあり、面子1につき待ちが複数になる手変わりが2〜4種、他には字牌やドラ引きの手変わりもあるので、フリテンになる待ちを除いても手変わり待ちが有力になりやすいです。

 ただし、アガリやすい絶好のタンキになるまでリーチをしないというのもまた損です。そこそこアガリやすい待ちであれば、それ以上の手変わりが何種もあることはそうそうないのでリーチした方がよいでしょう。

 役有りテンパイで手変わりが豊富にあり、ダマのままアガっても2翻以下の場合は、序盤ならアガリ牌が出ても見逃しが有力です。

 手変わり狙いでリーチしないほど手変わりが豊富なテンパイである時点で、見逃してもアガリ率は先制カンチャンリーチ以上には高く、手変わりしたうえにリーチしてアガった場合は一発、裏ドラ、ツモもあるので、ダマであがった場合と比べて3倍程度の打点が見込めるためです。出現頻度は低いですが、見逃しは意識しておかないとなかなかできない選択なので押さえておきましょう。

 タンキ待ちテンパイにも取れるけど、例外的にメンツを崩してヘッドレス1シャンテンに受けることがあります。昔の何切る問題ではこの手のテンパイ外しがよく取り上げられたこともありましたが、当時は悪形テンパイが実際より過小評価されていたので、今の観点からはやり過ぎな手筋も数多く見受けられます。

 しかし出現頻度は低いとはいえ、テンパイを崩しても良形変化が7種程度以上あり、なおかつタンキテンパイに受けた場合と比べてタンヤオがつき、平和や他の手役もつきやすいといったケースはテンパイ崩しが有力になります。

 テンパイを崩してもアガリ率が先制カンチャンリーチには見込める一方、タンキのテンパイがいくら良形変化が多いとはいえリャンメンテンパイに比べればアガリ率は劣るのですから、タンキテンパイに受けた場合に比べて1翻以上高打点が期待できるなら前者有利という考えです。

牌9 タンキテンパイよりヘッドレス1シャンテンに受けた方がよい一例です。打と打の比較はかなり微妙ですが、どちらも同程度にアガリ率が見込めるなら、アガった場合に満貫以上になる頻度が高い方が有利になりやすいと判断して、ドラドラなら打、ドラ無しなら打としました。

牌10 リャンメンテンパイを3面子2面子候補のヘッドレス1シャンテンにする一例。テンパイを崩してもアガリ率はカンチャンリーチ程度にはあり、打点は即リーチに比べて2〜3倍程度は見込めるのでテンパイを外します。

牌11 3面子1面子候補のヘッドレス1シャンテン。牌10と同様打点は即リーチに比べて2〜3倍程度見込めます。手変わり自体は若干少なくなりますが、先にツモなら待ちの多メンチャンになります。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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