第二章 麻雀はこんなゲーム
(9)現麻本講座4にて、待ち牌の種類と枚数別のリーチアガリ率の目安を掲載いたしましたが、「場に出ている牌と、自分で持っている牌」は同列として扱えないという点に注意する必要があります。
勿論、場に出ている牌の方が、切っている他家が持っていない可能性が高い分山に残っている可能性も高いと言えます。「もっと勝つための現代麻雀技術論」第5回でも同様の内容を取り上げていますので改めてご参照下さい。
こういった要素がありますので、受け入れ枚数を数えるという行為は、実はあまり意味のないことなのです。もちろん場に特定の牌が多く切られているという情報は、打牌判断に大きく影響しますが、それは見れば確認できることなので、「数える」必要はないですね。
基本的には、山に残っている可能性が高い方が待ちとして優秀ですが、山に残ってなくても他家からの出アガリが期待できるならこの限りではありません。もし、「他家の手牌にあり、今すぐにでも切られる牌」を待ちにすることができるのであれば、どんな多メンチャン待ちよりもアガリやすいことになります。
そこまで読めて、なおかつ利用できるケースは稀ですが、点数状況的に差し込みが期待できる場合、浮き牌や他の面子候補として持っているとすると不自然なのでトイツ落としが濃厚と読める牌が切られたその巡にそこで待てる手をテンパイしたケースなどが挙げられるでしょうか。
本では単騎テンパイから待ち替えをしてあがっていますが、鳴き手のテンパイから字牌が手出しで切られるのは、アンコから1枚切って雀頭にしたケース、テンパイを崩したケースでなければ単騎テンパイから別の単騎テンパイに待ちかえをしたことになります。
単騎テンパイが読まれているようなら、字牌だからといって出アガリは期待できないのですから、たまたま引いた数牌単騎にした方がアガリやすいことも十分に考えられます。仕掛けに対応する側からしても、それまで残された牌は予想できても、何をツモったかまでは予想することは不可能ですからね。
本記事に関するご紹介
ツキ、流れ、勢いといったあいまいな表現を嫌ってきた著者の明晰な頭脳で、麻雀を論理的に限界まで語りつくされてます。