第一章
17 いわゆる後々付けの鳴き。現麻本講座23p120でも取り上げましたが、①手役を作る受けが3種以上②鳴くことで悪形を処理できる③(僅差のアガリトップなので)アガリ、テンパイの価値が非常に大きい。
この3条件を満たしているので鳴きが有力とみます。途中でアガリ目が無くなってしまう可能性のある仕掛けというのはどうしてもやりづらいですが、スルーしていればメンゼンであがれていたかとなると別問題。
あくまで「鳴いた場合と鳴かなかった場合との比較」で考えます。
18 現状放銃する可能性は低くても、手が進んだところで出ていく牌が既に押すに見合わないのであれば、無駄なリスクを負わないよう安牌を打つ。
放銃する可能性が高い牌を止めることはできてもこちらはなかなか出来てない人が多く見受けられます。
ドラ役牌が他家にアンコであること自体はレアケースですが、西家の打ち筋によっては、がトイツの後付け狙いであればリャンメンかつタンヤオが否定される仕掛けになるはスルーすることも考えられるので、この局面ではドラアンコのパターンはレアケースとまでは言えないでしょう。
19 この手の問題で、「ドラのポンテンを逃すのは痛いので打」「ドラは簡単に出ないから打」と考え出すとどこまで行っても平行線なので、どちらを切っても残る共通の受けを比較するようにしています。
今回はリーチして40符3翻以上ならタンヤオの1翻による打点上昇のメリットがあまり大きくないので、ツモは勿論、ツモでも待ちが強い打の方が勝るとみて私も打としそうです。
20 自分で切っている受けは無意識のうちに嫌いがちになりますが、一度自分が切った牌は鳴きやすいので、終盤でテンパイ料を取りにいく局面ではなおのこと残した方がよくなります。
「裏目」を引いた時に、本当にツモ切りした方がよいのか、一旦手を止めて考えたいですね。
21 片アガリといっても、特に読まれやすい仕掛けというのでなければ、悪形テンパイよりは多少アガリ率が落ちる程度。
点数が不足していてドラドラテンパイなら問題なく押すところです。
22 を切った後手出しでカンチャンを落としているので、待ちの可能性は若干低いためとの危険度もそれほど差はなさそうです。
これがが現物、はもも否定出来ない両無スジであれば、待ちがアガリやすくみえるといっても待ちでリーチでしょうか。
本記事に関するご紹介
第1章では、思想が実戦の場でどう具現化するかが立体牌図を使って詳細に解説されています。第2章は、なんとケイテン(形式テンパイ)にまつわる戦術のみで構成。第2章はASAPINにしか書けない内容といっていいでしょう。