講義22
麻雀は不確定情報ゲームで、複数の対戦相手がいるのですから、相手によって打ち方を変えるといった相対的な要素は少なからずあります。上達の為には、有効に使える情報を少しでも増やすよう努めたいものです。
ただし注意しておきたいのは、正しい打牌を選ぶことができるなら、扱う情報はむしろ少ない方が望ましいということです。必要以上に情報を処理しようとすると労力が増えるだけでなく、情報が多過ぎるせいでミスをしてしまうことも増えます。
「相手によって打ち方を変える」についても、「打ち筋の傾向」よりも、「今実際にどのように打っているのか」を優先して判断するようにしましょう。引き寄りの人がいる時は積極的に打つというのは一般的には正しいと言えそうですが、引き寄りのはずの人が押し気味に打っているならなおさら勝負手が入っている可能性が高いのでむしろ警戒を強めるべきです。「押し気味に打っている」ことは他家の打ち筋傾向を知らなくても河から判断できることなので、この場合はむしろ他家の打ち筋という情報を知らない方がミスしにくいかもしれません。
扱える情報が多い人ほど、実力が高い傾向があるというのは確かです。しかし、シンプルに正着を導ける問題にもかかわらず、あれこれ条件を付け加えたうえに誤った選択が推奨されることが少なくなかったというのも、麻雀界の紛れも無い現実です。現状では「柔軟な対応が求められる」、「複数候補が考えられるがどれを切っても大差無い」と考えられているような局面でも、打牌基準の精度を高めてよりシンプルに正着を導き出して対戦相手との差をつける。個人的にはそのような麻雀こそ最強かつ理想と考えております。
実戦でよく出る!読むだけで勝てる麻雀講義
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