システム1
麻雀で勝つためには、場の情報を正しく把握することが欠かせません。取り入れることができる情報量が多い人ほど実力者であると言えます。
しかし、取り入れる情報は多いに越したことはありませんが、正しい判断ができるのであれば、扱う情報はむしろ少ない方がよいです。何故なら多くの情報を取り入れるためには時間も労力もかかりますし、時間や労力を必要以上に用いるとそれだけ判断ミスも増えてしまうためです。最小限の労力で最大限の成果を出す。これこそシステム化の目的とするところです。
もちろん、簡単なシステム化だけでは対応できない部分が出てくるので、その場合は情報をより細分化するか、新しい情報を加えることでより精度の高い打牌選択システムを作ることを試みることになるのですが、あまりシステム化にこだわると基準自体が複雑になってしまいかえって労力がかかってしまいます。麻雀はまだ研究が行き届いていない分野も少なくないので、作り上げた打牌選択システムが本当に正しいと言えるかも怪しいものです。
システム化が難しい内容については、現状はその場に応じた思考を入れて判断するより他ありません。そのための思考に労力を費やすことができるようにするためにも、思考せずともシステムで打牌を選べる範囲を広げていきたいですね。本書はシステム化と深い思考力を養うという、両方の面から活用できる作りになっていると思います。
オリ本 ~天鳳位が語る麻雀・守備の極意~
本書は第9代天鳳位であるしゅかつ氏が「オリ」について語った一冊です。とはいえ「相手から攻め込まれた瞬間」にどうやってオリるかを解説したものではありません。その前の段階や後の段階の技術(=大局観)を総合的に説明することで、押し引きを点ではなく線で捉えられるようになっています。それと同時に、「こんなケースでは思考停止でベタオリで良い」といった考えなくて良いケース、というのも説明しています(=システム化)。これらの大局観とシステム化の両輪によって本書はより汎用的なオリの技法を説いたものとなり、これまでの麻雀の守備戦術本とは一線を画す、ハイレベルな内容になっています。本書で現代麻雀の最高レベルの「可能な限り失点を防ぐ技術」を体得してください。
Kindle:1,497円
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