- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
第六章 押し引き・手組のポイント
CASE65 数牌落とす場合は内側の牌から
「内側の牌から」というよりは、「危険度の高い牌から」と押さえておいた方がよいでしょう。本書でも指摘されているように、内側の牌が安全になる場合もあります。
序盤ならどちらから切っても放銃リスクは大差ないので変化も考慮。外側から切ることで相手に待ちを絞らせにくくする効果もあります。うまく使い分けたいですね。
CASE66 安全牌を考慮してメンツを選択する
アガるためには放銃しない必要があるので、手牌の価値に大差なければ、放銃リスクの低いターツを落としていくことで、放銃率が下がるだけでなく、アガリ率を上げることができます。
逆に、誰もテンパイしてなさそうなうちは、将来他家に安全そうな方を残します。他家のテンパイが入った時にオリやすいというだけでなく、安全そうな牌の周辺は他家に使われている可能性も低くなるのでアガリ率を高めることにつながるからです。
CASE67 手牌10枚以下でも守備的に打つ方法
アガリに遠い手では役牌トイツがあってもスルーすることもありますが、少なくともアガリやすさに関しては、1メンツと手役を確保できるのでポンに軍配が上がります。
しかし、1つ鳴いたからとそのままテンパイ一直線に打つのは、アガリ率がそれほど上がらないのに対して放銃率を大きく上げる恐れがあります。そこで本書のように、1つ鳴いたうえで安牌候補を残しながら打つという選択が候補に挙がります。
基本的にテンパイさえすれば、安牌が無くてもそれほど問題にはなりません。序盤なら他家リーチが入る前にもう1手進むくらいなら十分期待できるので、個人的には序盤なら牌姿D程度の2フーロもします。フーロ率が高く放銃率も高いタイプの打ち手はこれよりアガリに遠いうえに安牌が少ない仕掛けになっていることもしばしば見受けるので、鳴くこと自体が問題というよりは、鳴いている時に安牌候補を意識できていないことに問題があると言えそうです。
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