- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
第五章 鳴きへの対応
CASE49 トイトイ狙いの鳴きを読む
もしトイトイでないなら、をポンしてからは切りません。逆に言えばトイトイなら当たり得るので、「が早いからは通る」ではなく、「トイトイだったら当たる」と判断すべきです。この切り替えがトイトイ仕掛けに対応する時に難しいところです。
「途中で重ねられたのでなければ、生牌でない牌は通りやすい」というのも重要です。残っている生牌がかなり限られていることから、消去法でトイトイの待ちを絞ることができる場合もあります。
CASE50 ホンイツかトイトイかを見破る
一見ホンイツに見える鳴きでも、字牌より他色の数牌が引っ張られたとなれば、警戒すべきはむしろトイトイ。一色手だと思い込んでいると、他色の牌が待ちになっている場合に無警戒で振り込んでしまうことになります。鳴きの見た目だけでなく、「なぜその牌がここまで残されたのか」に着目するようにしましょう。
CASE51 鳴き三色を読む
同様の読みは一通、チャンタにも適用できます。悪形ターツをフォローする牌が先に切られたとなれば、形としては悪形でも価値の高い手役絡みのターツであった可能性が高いと言えます。食い下がりがあるので鳴くならドラを固めている可能性も比較的高いとは言えそうですが、手役がついて悪形をメンツにできるなら鳴くことが多いので、のみ手だったとしてもそれほど不自然ではないとみます。このあたりは打っている人の傾向次第です。
CASE52 安そうな鳴きはあまり気にしない
テンパイしていてテンパイ料があるというだけでも、押すには十分な理由です。逆に言えば鳴き手に対してテンパイから降りるのは、相手もテンパイ濃厚なうえに高い手である可能性も高い場合と考えてよいでしょう。テンパイ料の価値は案外高く、他家もそれを踏まえたうえで鳴きを入れてくることが多いので、終盤の仕掛けに必要以上に警戒しないようにしたいですね。
CASE53 ドラポン相手の手牌を読む
逆に終盤でノーテンとなれば、リーチが入ってなくても降りる理由になります。1枚目のが鳴かれなかったからといっても、後から重ねられたケースもある以上この手からは止めます。リターンがほぼ無いところから不用意なリスクを負わないようにしましょう。
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