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ネマタの戦術本レビュー第1200回「『世界最強麻雀AI Suphxの衝撃』編 その18 著:お知らせ」

ネマタの戦術本レビュー第1200回「『世界最強麻雀AI Suphxの衝撃』編 その18 著:お知らせ」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるもの、または更に掘り下げたい部分等を取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

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第3章 中盤のスリム化

3.パンパン構え

①打点牌残し

スリム化は別名「12枚打法」とも言います。打牌後の手牌は13枚ありますが、そのうち1枚を安牌として持ち、手を進める牌として使わずに進めることからその名が付きました。一方、13枚全てを手を進める牌としての役割を持たせて打つのがパンパン構え、12枚打法と対比して言えば「13枚打法」になります。

今回のは即三色でテンパイする受けが残るので、言うなればこれもフォロー牌(二次有効牌)。とはいえテンパイする受け入れを増やす牌に比べれば先切りされやすいのですが、今回はパンパン構え寄りの要素も少なからずあります。手牌と局面が少し違うだけでも判断が変わってきますが、うまく使い分けたいものです。

②ブロック不足のロス

序盤はパンパン構えと言われることも多いですが、これは序盤というよりはブロック数の問題。アガリを目指す過程でブロックを増やしていくので、必然的に序盤はブロック不足であることが多くなります。

「12枚打法」「スリム化」の有効性を主張する戦術記事は以前から数多くあったのですが、「手が悪い時は安牌を抱える」という記述から、ブロック不足にも関わらず安牌を抱える打ち手が結構見受けられました。ブロックの概念が乏しい打ち手にとって、浮き牌が多数あるブロック不足の手は悪い手に見えがちという傾向があるように思われます。ブロック不足なら、半ばアガリを諦めるのでもなければ基本はパンパン構えと考えましょう。

③生牌字牌の危険性

生牌字牌は全員に危険だが、数牌は無スジでも誰かに安牌である場合もあります。12枚打法を好む打ち手が生牌役牌を抱えがちで、「正しいスリム化」が出来ていなかったというのも、スリム化の有効性が再評価されるまで時間がかかった要因の一つと言えそうです。

この局面でのは南家に通りやすく、東家北家にもリャンメン以外には当たりにくい牌。単純な危険度でもより低いとみてよいでしょう。それならなおのことパンパンに構えるべきです。

④無駄に見切らない

安牌を残すことばかりに気を取られていると、アガリを目指すうえで有効な受け入れや変化が残る牌が、安牌としても十分な役割を果たしていることを見落としがちになります。今回はその一例。安牌になりやすい牌の周辺でメンツ候補を作ると、他に安牌を抱える必要性が少なくなるので、「パンパンに構えることができる」ことも増えます。スリム化との使い分けをしっかりできるようになりたいですね。

 

世界最強麻雀AI Suphxの衝撃

世界最強の麻雀AIを人間のトッププレイヤーが本格解説!

2019年6月、麻雀AIで初めて天鳳十段に到達し話題をさらった「Suphx」(スーパーフェニックス)。

天下のMicrosoft社が麻雀という不完全情報ゲームに殴り込みをかけてきたのです。「Suphx」の強さはもはや人間のトップレベルに達しており、他のボードゲームがそうであるように、麻雀も「AIから学ぶ」時代に突入しつつあります。

本書はその端緒となるもので、最強のAIである「Suphx」を人間界のトップといえる天鳳位を獲得したお知らせ氏が徹底的に解説するのものです。

お知らせ氏の筆致は処女作である『鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム』で証明されたように緻密にして正確無比。「Suphx」の打牌を咀嚼し、人間の知として昇華する上でこれ以上の適任はいないでしょう。

ぜひ本書で「Suphx」の強さの秘密と、麻雀というゲームの深淵を味わってください。

●目次
第1章 強くなること
第2章 スタンダードな押し引き
第3章 中盤のスリム化
第4章 序盤の方針

●著者プロフィール
1989年9月18日生まれ。
神奈川県横浜市出身。東京大学工学部卒。
第14代四麻天鳳位。
著書 「鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム」(マイナビ出版)

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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