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ネマタの天鳳日記 第30回

ネマタの天鳳日記 第30回

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 を面子候補2つと数えると面子候補オーバーの手。先にを引いた場合は1面子完成して1シャンテンになったうえにリャンメンが残るのでも残す価値があります。(他の面子候補も良形なら残すメリットが特に無いので安牌との比較でも切ることになります)

 ただリャンメンができる牌が2種ある3〜7浮き牌との比較なら基本を切るところとみます。今回は残しで678三色もあるので、なおのこと切りです。これでなら、を残して引きよりを残して引きの方が明確によいので切ります。

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 裏目のツモでも面子が完成というところですが、手拍子でを切る前に少し考えました。の中ぶくれ形。を切っているとはいえ、先にを引けばフリテンが残らないリャンメン。

 引きでもそこから先にを引いた場合はフリテンにならず、フリテンが残った場合も、アガった時に必ずツモと平和がつくので打点込みならカンチャンテンパイに勝ります。

 リャンメン2種と、カンチャンよりは優秀な面子候補を2種作るのですから、通常の3〜7牌よりは価値が高いと言えます。一般論としては、浮き牌の優劣は、4連形や中ぶくれ形>3〜7牌>28牌>19牌で、上位の浮き牌がフリテン含みになっても優劣が逆転するまでには至らないと覚えておくといいと思います。

 も678三色があるので通常の3〜7牌よりは価値が高い。それなら打とした場合との「共通の受け」であるを引いた場合も、カンテンパイに比べて悪くないとみて打としました。

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 が残り1枚になりましたが、自分の欲しい牌が次々と切られてしまう展開になっても、他家の手牌で使われてしまって、「山に残ってないのにそのことが分からない」よりはよいので気にすることはありません。

 よく切られるということは残りが山に残っている可能性が高いということですし、枚数が少な過ぎて流石にリーチは厳しいと判断したなら、ダマにするなりテンパイを外すなり、その時点で最もよいと考えられる選択をすればいいだけです。

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 最後のを引いてテンパイ。どこかで見た光景と思ったら第20回ですね。またしても安目引きです(笑)打リーチとして結果は流局となりました。

 他の牌を切っていればよりよい手になっていたはずの牌、いわゆる「裏目」を引いた場合、一度自分で切っている牌が受け入れになる形を残すのが有力であることが結構あります。

 下手にこねくり回して失敗してしまうことが私もよくありますが、裏目が単なる裏目でないということを把握して、あくまで今の情報を元に何を切るのが最も良いかを判断する。そうすることで手作りの幅が今までより広くなり、抽選をよりよい結果に結びつけやすくなることは間違いありません。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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