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ネマタの天鳳日記 第57回

ネマタの天鳳日記 第57回

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今回はいただきました質問から取り上げます。

 オーラス東家で終盤にテンパイ。が枯れていて2枚切れ、1枚切れなので、アガリ牌の見た目枚数では打も打も同じ。場況的には端寄りの受けが多いこともあり、アガリやすいのは打リーチでしょうか。リーチしてツモればトップになれます。

 しかし、終盤で悪形待ちとなれば当然アガれないことが多いです。アガれなければ連荘でもう1局やることになります。一方ダマにしていれば、流局間際にテンパイを崩すこともできます。天鳳はラスのペナルティが大きい(鳳凰卓東南八段なら順位点は90−45−0−▲150)ので、3着で終了できるというのも魅力的です。

 アガれるようならリーチしていた方がよいので、アガれずに流局したと仮定してみます。連荘した場合の点数状況が、3着で終わった場合(0pt)よりもpt期待値で上回るようであれば、続行になっても損ではないのでリーチ有利。3着で終わった方がよいのであれば、どの程度アガリが見込めるかで判断は変わってきますが、ダマにしてそれほど損ではないと判断できます。

 しかし実戦中にシミュレートして計算するわけにはいきませんし、予め検証して答えを記憶しておくというのも難しいところですが、「どちらが有利か」だけ分かればよいので、実は具体的に計算せずとも目安を立てることが可能です。

 今回はリーチ後流局して他家ノーテンなら、1本場は満貫出アガリでトップになれます。一方、ラス落ちするのは北家に満貫をツモられるか直撃されるか。つまり、1着率>4着率。また2着になるのは1着になるより容易なので、2着率>1着率です。

 ここで、七段配分(90−45−0—▲135)であれば、1着率=2着率=4着率のときちょうど±0になるので、1着率と4着率が同程度なら、2着率は1着率よりは高くなるのでやや続行有利。八段配分だと2着率が4着率の1.3倍程度必要になるので、2着ともそこそこ離れているとなると流局時はノーテンで伏せた方がよさそうと予測できます。

今回は2着率>1着率>4着率で、満貫出上がり条件と満貫ツモ条件では難易度にはっきり差がある以上、少なくとも八段配分では続行有利、よってこの時点では打でリーチを打つのがよいのではないでしょうか。

 ラスのマイナスが大きいルールでリスクを負いにいくのは心理的にやりにくいものです。着順アップと着順ダウンの両方を考える必要がある局面の方が、着順アップだけ考えればいい場合よりもミスが増えるので尚更です。優劣が微妙くらいであれば、もし判断自体に何らかの見落としがあった場合に損失が少ないように無難な選択をしておくのも一手ですが、可能な限りリターンを最大限に得るためにギリギリまでリスクを負える打ち手になりたいものです。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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