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第102回 ネマタの麻雀徒然草

第102回 ネマタの麻雀徒然草

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ネマタの麻雀徒然草とは
  • 『ネマタの麻雀徒然草』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる「麻雀に関する話題を徒然なるままに書き連ねていく」コラムです。
  • 第1回はコチラ

「有効牌」「不要牌」という麻雀用語があります。意味は名前の通りですが、定義を与えるとなると案外難しいものがあります。

 個人的には、個別の手牌に応じて麻雀牌全種を「有効牌」か「不要牌」の2つに分けられるように、ツモった時にツモ切らずに手牌に残す牌を「有効牌」、ツモった時にツモ切りする牌、あるいは「有効牌」をツモった場合に手牌から切られる牌を「不要牌」と定義したいと考えています。

 しかしそうすると、「不要」と呼ぶには違和感がある牌をも、定義の上では「不要牌」ということになります。例えば次のような牌です。

・ 牌の価値自体は高いが、他の牌がいずれもその牌より価値が高いので切られることになる牌
・ 牌の価値自体は高いが、将来他家に危険になりやすいと判断して先に切られる牌
・ 牌の価値自体は高いが、先に切ることで他家から出アガリしやすくなることが期待される牌
・ 牌の価値自体は高いが、他家の攻撃に対して比較的安全という理由で切られる牌
・ 牌の価値自体は高いが、他家へのアシスト、差し込みを考慮して切られる牌

「有効牌」についても同じことが言えます。麻雀はどこまで言っても選択の連続。一見不要牌でも、その牌よりも優先して切った方がよい牌があるなら手牌に残されることになり、この定義の上では「有効牌」になります。

 そのことを踏まえると、「不要牌」ではなく、「河に並べる牌」とでも呼んだ方がよいのではと思いました。「不要牌」「無駄ツモ」といった呼び方に比べ馴染みがないので違和感がある方も多いと思いますが、実は必要だった牌や、他家の攻撃に対して止めるべきだった牌を、「無駄ツモ」だからとツモ切ってしまうのもよくありがちなミスです。

 私が捨て牌ではなく、「河」と呼ぶのも、捨てるという言葉にはどちらかと言うとネガティブな意味合いが含まれているというのもありますが、待ちを読まれにくくして他家から出アガリを狙う、大物手が入っているように見せかけて他家を牽制するというように、河に並べてこそ活きる牌もあるという意味合いでもあります。
 
 「不要」「無駄」という言葉からは、こういった発想はなかなか生まれにくいものです。私も従来の麻雀用語に則って「不要牌」と呼んでいましたが、同じ意味合いを表すことができるなら、楽しむうえでも勝つうえでも、ネガティブな表現よりポジティブな表現が望ましいので、適宜「河に並べる牌」あるいは、「河に置く牌」と呼ぶことにしたいと思います。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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