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第148回 ネマタの麻雀徒然草

第148回 ネマタの麻雀徒然草

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ネマタの麻雀徒然草とは
  • 『ネマタの麻雀徒然草』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる「麻雀に関する話題を徒然なるままに書き連ねていく」コラムです。
  • 第1回はコチラ

ドラえもんドンジャラーBANDAI

 現在のドラえもんドンジャラはいわゆる役無しが6(万)点相当。食い下がりが無く、ツモでもロンでも得点は同じ。他家にアガられても点数が減らず0点から積み上げていくルール。先に100万点に到達した人が勝ちというルールなので、全部ドラえもんはアガった時点で勝ちが決まるようです。

麻雀で手役も考えずに手なりばかりで打っている、必死に絵合わせに向かうあまりに鳴きまくる、自分の都合ばかり考えて相手を見ていない…こういった打ち方を「ドンジャラ」と揶揄することがありますが、ドンジャラ系のゲームで本当にそのような戦略が有効かどうかはあくまでルール次第。ここで、前回御紹介した、「ジャラポン」のルールを御紹介します。

・牌は82枚、ドラえもん、のび太、しずか、ドラミ、ジャイアン、スネ夫、パパ、ママ、タケコプターが9枚ずつの81枚と、オールマイティー(どこでもドア)が1枚
・上がりの基本形は同じものの3枚を3セット(例外あり)
・ダブロンなし(上家取り)
・フリテンなし
・リーチやドラ、ノーテンバップもなし
・親が上がると連荘(何局で1ゲームとするかは不明)

役一覧

①ドラ×9 100点
②ドラ以外×9 50点
③ドラ×6 ドラミ×3(逆でも可) 40点
④のび太×6 しずか×3(逆でも可) 30点
⑤のび太、しずか、ジャイアン、スネ夫×2 ドラ 20点
⑥ ③ ④を除く 6+3形 10点
⑦のび太、ジャイアン、スネ夫×3 5点
⑧のび太、パパ、ママ×3 4点
⑨全部1個ずつ 2点
⑩役無し 1点

親子で点差無し。鳴くと得点半減、但し④、⑨はメンゼン限定、⑦は2点、⑩は1点扱い ロンの場合は放銃した人一人から、ツモなら全員から役の点数を貰う。

戦術考察

麻雀は手なりで打っても満貫くらいはすぐに出ますが、ジャラポンは手なりで打つとほとんど1点止まり。手役付きのアガリが数回分のアガリの価値がある為かなり強力です。特に⑤のコスト・パフォーマンスの良さは異常過ぎます。メンゼン限定とはいえ積極的に狙うべきではないでしょうか。⑥も鳴きを考慮するとかなり優秀です、ドラミ×3で残りがバラバラの手からドラミが出たら鳴いて⑥の種(あわよくば③狙い)を作るべきでしょう、何せ手なりだと役無し確定になるためです。⑦⑧は鳴くと2点なのでそこまで無理に狙わなくともよさそう。⑨は効率が悪いので余り狙うことはないでしょう。③④は⑥狙いであわよくば出来たらいいなぐらいで。流石に①②は相当難しそうです。基本は⑤、⑥狙い、無理そうなら手なり(相手の手役を潰す意味も含めて)でいくのが良いでしょう。

更にはツモった時の得点が3倍です。序盤であがり牌が十分残っていれば見逃しが正解です。同順フリテンもないのでもう見逃せないと判断したら上がればいいのです。⑤のツモアガリで60点。誰が最初にそれを決めるかで全体の勝負が決まってしまうのではないかと思われます。一ゲーム辺りのウマやオカもありませんし、④以上の役は難しい上にツモアガリが特に困難です。守備に関しては中盤以降高そうな手にだけは警戒するくらいで良いでしょう。

こうしてみると、「ジャラポン」においては驚くほど手数より打点重視。相手の大物手を阻止するための守備も重要であることに気付かされます。もちろんこれはあくまでこのルールにおける話ですが、他人の打ち筋を「ドンジャラ」とバカにする人が、麻雀はおろか、ドンジャラさえ実はよく分かっていないのではないかと思わされることであります。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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