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第170回 ネマタの麻雀徒然草

第170回 ネマタの麻雀徒然草

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ネマタの麻雀徒然草とは
  • 『ネマタの麻雀徒然草』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる「麻雀に関する話題を徒然なるままに書き連ねていく」コラムです。
  • 第1回はコチラ

2月に行われたゆるゆる麻雀会でのお話。をポンした下家がポン打ポン打。ホンイツ傾向の3フーロですが、手順が特徴的なので手牌構成を絞れそうです。

ポイントはからを切っているのにをポンして打としているところ。が単なる浮き牌であるならこの手順は有り得ません。しかもがポンされているので、がフォロー牌であったケースも無さそうです。

浮き牌でもなく、フォロー牌でもないとなると、はターツの一部。+メンツのカンテンパイから、をポンして単騎。残りのメンツがコーツならポンすることでトイトイがつくので、待ちが絞られやすくなるといっても鳴きの一手です。

この時私は親で、が浮いた平和ドラ1の1シャンテン。先述の読みからは通るということが分かっているので打。しかしについては、+コーツのテンパイから、トイトイをつけるためにをポンして単騎に受けているケースを否定できません。どちらのパターンも出現率が同じとするなら、は50%の確率で当たり。打点はホンイツトイトイ中で満貫。親の平和ドラ1をテンパイしたとしても押すに見合わなそうです。

しかし、この手順で単騎と単騎の可能性が等確率ということもないでしょう。下家は実際には単騎でテンパイしていたのですが、もし単騎とするなら、を鳴く前は ポン ポン ゆるゆる麻雀会では符計算を用いないので、ツモっても1000−2000止まりですが、をポンしているとはいえ待ちはアガリやすそうなところ。カンに比べればスルーされることも多そうです。

また、単騎だとすると、をポンする前は ポンでカンテンパイ。なら大半の方はをポンしてテンパイに取ると思われますが、前者の形ならこのままでも良形変化が多いのもありスルーされることも多そうです。

が当たり牌になるのはこの2回の鳴き判断でいずれも鳴きが選ばれた場合。2回とも必ず鳴く打ち手と同卓しているとすれば、=1:1で放銃率50%ですが、2回とも鳴かれる確率が50%とするなら、=4:1で放銃率20%。20%なら親の平和ドラ1テンパイでを勝負できそうです。この後下家から単騎の待ち替えが入らなければ、が通った時点での放銃率は100%になりますが、をつかむより自分のリャンメン待ちのアガリ牌をツモるか他家から出る確率の方がずっと高いのですから、をツモった時に降りるためにダマにするくらいなら、加点優先のリーチでしょう。

第159回でお話しましたように、私はツモ切り手出しをほとんど覚えられません。それなのに何故この話を覚えているかといえば、「どのような局面なら読みを使えるのか」を知識として押さえているので、目にした光景が自然と記憶に残っているからに他なりません。年齢とともに記憶力は衰えますが、知識として一度定着したものは簡単に忘れませんし、忘れたとしても言語という形で書き直していれば思い出しやすいです。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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