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第171回 ネマタの麻雀徒然草

第171回 ネマタの麻雀徒然草

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ネマタの麻雀徒然草とは
  • 『ネマタの麻雀徒然草』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる「麻雀に関する話題を徒然なるままに書き連ねていく」コラムです。
  • 第1回はコチラ

今月26日、「たまーじゃん 夜桜たまがマンガで教える麻雀入門」が発売されます。「麻雀」ではなく、「本」部門でAmazon売れ筋ランキング1位を達成。麻雀本としてこれまで類を見ないほどのベストセラーになることが期待されます。

監修は、夜桜たまさんが一番好きなプロ雀士でもある土田浩翔プロ。土田プロと言えば「トイツ理論」に代表されるように独特の麻雀観の持ち主。そのため、入門書の監修としてふさわしいのかという疑問の声も上がっていますが、私としては、その点については特に問題ないだろうと考えています。表の顔しか知らなければ、私もそのような感想を持ったことと思いますが、土田プロの意外な一面を知らされたのは今から10年前のことでした。

私は学生時代PCを持っておらず、ネット麻雀をプレイするのは大学のPC、もしくは寮の友人のPCかネットカフェからでした。大学を中退して地元に戻り、一時的にPCから離れることになったので、携帯でもプレイできるネット麻雀ということで雀ナビをプレイすることにしました。

雀ナビにはプロ雀士本人も参戦するプロリーグがあり、参戦プロがオーナーのサークルに加入するとそのプロ雀士から直接アドバイスを聞くことができるサービスがありました。プロ雀士のサークルに参加するためには雀ナビをプレイするとは別に課金が必要でしたが、最初の1人は無料。私は土田プロのサークルに加入することにしました。失礼ながら、選んだ理由は興味本位というのが正直なところです。

人気と知名度の高さもあって、土田プロのサークルメンバーは男性プロの中で最多。掲示板内のユーザーの質問に対し、土田プロはいつもの感じで独自の理論を説かれていました。

そんなある日、ユーザーの中に今年から日本プロ麻雀連盟に所属することになった新人プロの方から、「連盟Aルール(一発裏ドラ無し)の勝ち方を教えて欲しい」という相談がありましたが、これに対して、元々連盟所属だった土田プロはこのように回答されました。

・形テンを多用しノーテン率を下げる
・順位点は無いようなものなので素点重視の破壊力ある手作りをする
・食いタンの精度を上げる
…何と的確でロジカルな回答。トイツ王子とも呼ばれる普段の面影はどこにもありません。

私も現役のプロ雀士で好きな人を一人挙げるとすれば土田先生を選ぶとtwitterで書きましたが、これは冗談半分ではなく、相手の希望に応じた麻雀論を語るという、プロ雀士として、ひょっとしたら麻雀の実力以上に大事な能力の持ち主であるからです。麻雀を楽しむことが目的の場合は勿論、強くなることが目的であったとしても、適切なアドバイスは相手に応じて変わり得ます。私はどうしても、自分が正しいと思ったことをただ主張するばかりに終始してしまいがちなので、こういった姿勢を少しでも参考にしたいものです。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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