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第173回 ネマタの麻雀徒然草

第173回 ネマタの麻雀徒然草

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ネマタの麻雀徒然草とは
  • 『ネマタの麻雀徒然草』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる「麻雀に関する話題を徒然なるままに書き連ねていく」コラムです。
  • 第1回はコチラ

「麻雀のイメージが良くなって欲しいですか?」。こう聞けば麻雀愛好家の9割は「YES」と答えるのではないでしょうか。

しかし、正直にお話しますと、私は1割側の人間です。もちろん、麻雀界の発展、麻雀人口の増加を願わないわけではありません。私が良くなって欲しいのは、麻雀の「イメージ以外」であり、それが改善されるなら、イメージは多少悪いくらいがちょうどいいとさえ思うのであります。

私が麻雀を覚えた30年前。麻雀に対する世間のイメージは、少なくとも今より悪いものであったことを記憶しています。将棋や囲碁と比べられるならまだしも、ギャンブル要素のあるカードゲーム、更に言えば成人向けのゲームを子供が遊んでいても何とも言われなかったのに、麻雀ゲームだけは遊んでいて大人からいい顔をされなかったものです。当時の私としては、絵を合わせるゲームは他にも色々あるのに、何で麻雀だけここまで悪く言われるのだろうと腑に落ちませんでした。

大学に入り、心おきなく麻雀を遊べるようになってから、イメージが悪い理由にも少しずつ気付くようになりました。麻雀界は決して綺麗な世界ではない。イメージの悪さも、全くの偏見というわけではありませんでした。

しかし、そのイメージの悪さこそ、私が未だに麻雀を続けている理由でもあるような気がします。私は基本的に興味の範囲が非常に狭い人間ですが、それでも学生時代は今よりは様々なことに関心がありました。未だに続けていることと、すっかり距離を置いてしまったこと。両者を分けているのは一点。前者は自分の中で元々イメージがあまり良いものではなく、後者はその逆だということです。

麻雀に関連する悪い噂や不祥事。これまでも何度となく見聞きしてきましたが、それでも私が見限ることが無かったのは、元来のイメージの悪さから、そんなこともあるだろうと受け入れることができたためでもあります。

どんな分野でも長年携わっていれば、当初思っていたのとは違うという経験を誰しもすることになります。昨今では、単純に頭脳ゲームとして興味深かった、プロ雀士に憧れたというように、最初から良いイメージを持って麻雀の世界に入る人も少なくないと聞きます。そのような方が麻雀界の様々な現状を知ったうえで、なおも麻雀を好きでいてくれるだろうか…そう思うとなおのこと、良くなって欲しいのはイメージではなく、イメージ以外だという気持ちを一層強くさせられるのでありました。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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