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ぴっぴは麻雀に片想い中。【シンデレラファイト シーズン4 GroupA #1 担当記者・中島由矩】

ぴっぴは麻雀に片想い中。【シンデレラファイト シーズン4 GroupA #1 担当記者・中島由矩】

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『ラストイヤーだし、絶対勝って終わりたかったので、優勝できて嬉しいです!』

ファイナルの舞台に立ち、そんな結末を迎えられたら、どれほどよかっただろう。

ガラスの靴を高々と掲げ、祝福を全身に受け、万雷の拍手を浴びる。

誰もが夢見る、その景色。

GroupAの♯1において、最初に舞台から降りることになったそのシンデレラは、麻雀からどんな仕打ちを受けても、ただの1度も表情を崩すことはなかった。「ぴっぴ」の愛称で親しまれている梶田琴理、プロ7年目ラストイヤーのシンデレラだ。

筆者が梶田を書くよりも、梶田自身の書いた文章を読んでもらった方が伝わるだろう。未読の方はぜひ読んでみてもらいたいし、既読の方も読み返してもらいたい。梶田のnoteを紹介する。

【門番の卒業】

https://note.com/pippppppi/n/n63dff5e82d77

踏まれても、蹴られても、絶対にやめない。そんな芯の強さが、梶田にはあった。それは、諦めの悪さ、と言い換えてもいいかもしれない。そのことを指して、梶田は自身のnoteに「でも不思議と気持ちは折れなかった。」と記している。

「自分を構成する3つの要素は?」という質問に、「食、睡眠、麻雀」と答えた梶田。最後の挑戦が、今始まる。

東家スタートで始まった東1局0本場の配牌。第1ツモでドラの[中]が舞い降りた。カン[二]もカン[8]も逃すことは許されない。梶田は意を決して、ダブ[東]から切り出していく。

いきなり河に[東]が並ぶ。痛恨の裏目。しかし梶田は前を向く。こんなこと、今までだって、何度でもあった。

今度は絶好の[中]重ね。

矢も盾もたまらず、梶田はカン[二]チーから発進した。[⑤][⑧][中]がほしいイーシャンテン。この[中]がポンできたら、あるいは暗刻にできたら、どれだけよかったか。

梶田が欲した[中]は、内村の手に1枚、

山本の手に1枚行き、河に放たれることはなかった。

梶田にアガリがなくなり、すぐ望月が8000のダマテンを入れると、

ほどなくして、三色同順確定の12000に。

梶田は、12000のアガリを期待する立場から、一気に12000の放銃を心配される立場に。しかし、ここはつかまなかった。

東1局1本場、ダブ[東]トイツに[赤⑤]が1枚、さらにドラの[四]が1枚ある。梶田は再び12000に挑むべく、[一]から切り出していった。

ダブ[東]ポンから発進し、

二副露目ができてテンパイに。打[西]で、待ちをカン[五]に取る。

しかし、両面待ちに変わるツモ[七]を引き入れると、ドラの[四]を打って、打点と引き換えに、待ちを広げる。

ドラを打ったがゆえにとらえ損なった[三]を河に放つと、山本が両面でチー。ドラドラ・赤で8000のテンパイを入れ、

山本は、山に4枚あったカン[7]を悠々とツモアガリ。梶田の12000が再び水泡に帰す。2度のチャンスを逃した梶田に待っていたのは、最悪のシナリオだった。

南1局の親番で、ラス目の内村からリーチを受け、

[1]を暗カンされると、

ラス牌のカン[3]をツモられた上、裏ドラが4枚乗って、3000・6000に。こんなに痛い親被りが、かつてあっただろうか。しかし、当の本人は涼しい顔。修羅場だって、今まで何度でも潜り抜けてきた。

南4局、梶田のラス抜け条件は、跳満ツモもしくはターゲットである望月からの満貫直撃。続けて河に放たれる[中]をポンすることができない。

さらにトップ目の内村から先制リーチを受けた後でも、

しっかり点差を確認し、

極めて分の悪い勝負に打って出た。打って出るしかなかった。

今見えているのは、リーチ・ドラ・赤。

ツモアガリの場合、偶然役が2つ必要だ。例えば、リーチ・一発・ツモ・ドラ・赤・裏や、リーチ・ツモ・ドラ・赤・裏裏。

出アガリの場合はもっと厳しく、まず内村や山本から出ても牌を倒せない上、ターゲットの望月から出たとしても、裏ドラが1つ必要という条件。

しかし、梶田はこの紙のように薄い確率に、その身を預けるしかなかった。

[⑥]が4枚場に放たれ、二軒リーチにはさまれた望月から、最終手番で[⑦]が打たれた。まずは1つ目のミッションクリアだ。

歓喜の瞬間を逃すまいと、筆者のスクショにも自然と力が入る。

梶田、大逆転を起こせるか。運命の裏ドラに手を伸ばす。

麻雀は、梶田を選ぶのか。

乗らず。5200で終了。こんな半荘だって、今まで数限りなく経験してきた。

それでもなお微笑みを絶やさない梶田に対し、

九死に一生を得た望月。対比が興味深い。

勤めていた地元福井県の会社を退職して上京し、麻雀店で働き始め、私設リーグ、勉強会にも参加している梶田。ぴっぴの強さは、芯の強さだ。

◾️また打てる
◾️次がある
◾️希望がつながる

勝ちは本当に嬉しいし素晴らしい。しかし、梶田はシーズン4の開幕戦において、視聴者に、ファンに、そしてすべてのシンデレラたちに、その戦いぶりで伝えた。

「みんな、負けても大丈夫だよ。これからも一緒に、麻雀への片想いを続けていこう。」

開幕から、目まぐるしく着順が交代し、裏ドラに一喜一憂する展開に。今年もいよいよシンデレラファイトが始まったんだな、と思い出させてくれる名試合だった。筆者も一視聴者として、今後の熱戦が楽しみでならない。

Day1結果レポート

#2,#3観戦記

「反省箇所は…なし!」非の打ち所なしで散った柊なつきの夏物語【シンデレラファイト シーズン4 GroupA #2 担当記者・神尾美智子】

~瀬戸麻衣の脅威、山本亜衣の進化~【シンデレラファイト シーズン4 GroupA #3 担当記者・坪川義昭】

公式HP

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