東家:望月涼香(RMU)
南家:陽南まこ(日本プロ麻雀協会)
西家:瀬戸麻衣(日本プロ麻雀連盟)
北家:山本亜衣(日本プロ麻雀協会)
♯1.2とはルールが異なり、この♯3では上位
2名がBest16に進出となる。
これまでの戦いとは少し違う戦略が必要となり、選手の新たな一面が観ることができるというのも、シンデレラファイトの魅力の一つである。
東1局
先手を取ったのは、親の望月。
役アリではあるが、序盤から狙いを定めていたペンで積極的なリーチを放つ。
ツモアガリを決めて4000オール。
非常に好感触な滑り出しである。
東4局
瀬戸に絶好の配牌が舞い降りた。
を切って5ブロックに構えたいところだが、678の三色も色濃く見えているため、第一打が難しい。
ここはを切って一旦6ブロック進行を選択した。ツウ好みな一打である。
引きで方針変更。タンヤオを強く見て5ブロックへと移行した。
非常にバランスの良い手牌進行で、解説の綱川も『自分が2年目だった頃、この手順は踏めていない。』と舌を巻いて驚く。
流れるような手順で、安目ではあるがを引き寄せ1,300-2,600ツモアガリを決めた。
美しい5ブロック進行と6ブロック進行の使い分けで、ベテランプレイヤーのような手順だが実はプロ歴2年目の超若手選手。
とてつもない才能を持った新星が現れた。
南1局
トップ目で親番の望月が二の矢を放つ。
これを決めると、勝ち上がりは揺るぎないものになる。
このリーチに飛び込んだのは瀬戸。
ドラ2枚のイーシャンテンでは、流石にを止める術はなく、7,700点の手痛い放銃となり3着へ転落した。
南1局1本場
更に親の望月は攻め続ける。
瀬戸が放ったドラのを叩いて
バックのイーシャンテン。
瀬戸もメンゼンでリーチといきたいところだったが、苦渋のポンテンを入れる。
終盤に望月がのトイツ落としを入れ、撤退を選択した。
これだけの加点があれば、後半戦を優位に進められるだろう。
この連打を見て、唯一役牌でション牌の
を瀬戸が切り飛ばした。
痺れるような一人テンパイである。
南2局2本場
ここまで出番がなかった山本が好配牌を手にした。
既に678の三色が完成しており、一撃を決めて勝ち上がりポジションを奪いたいところである。
が自身の目から3枚見えていることもあり、マンズとソーズに狙いを定めた。
こ、これじゃあない。
非常に不満なテンパイではあるが、ヤミテンにして変化を待っているような巡目ではない。
そして、リーチをせずに2,600点をアガっている点棒状況でもない。
意を決して牌を横に曲げる。
あとは、山との捲り合いだ。
最高の判断が、最高の結果をもたらした。
一発で手元に引き寄せたのは最後のアガリ牌。
この2,000-4,000で一気に2着へと浮上した。
彼女の主戦場は実況とレポーターである。
プロ歴5年目にして、雀王戦A1リーグや今期のMトーナメントという大舞台を肌で感じ、いつかあの場所にプレイヤーとして出場することを夢見る。
これまでのシンデレラファイトでは、消極的な選択をすることが多かったと自身を分析し、見事な一撃を決めた。
南4局
相手に背を向けることは許されない親の山本がを仕掛ける。
陽南もを仕掛け、逃げ切りを図る。
互いにテンパイが入り、どちらのアガリ牌が先にいるかの勝負になった。
山本が力無く放ったに陽南の声がかかり、試合は終了した。
瀬戸麻衣
プロ歴2年の超新生がここで敗退。
既にタイトル戦決勝の大舞台を経験しており、彼女の能力は底が知れない。
来年は本命馬として、シンデレラファイトに参戦し脅威となるだろう。
山本亜衣
惜しくも3着で敗退とはなったものの、自分の弱点を克服し対局に挑む姿は非常に美しかった。
きっと来年、更なる進化を遂げた麻雀をこの舞台で魅せてくれると信じている。
こうして、グループA♯3は望月涼香、陽南まこが勝ち上がりとなった。
敗者の気持ちを背負い、二人は次のステージへ登っていく————
Day1結果レポート
#1,#2観戦記
ぴっぴは麻雀に片想い中。【シンデレラファイト シーズン4 GroupA #1 担当記者・中島由矩】
「反省箇所は…なし!」非の打ち所なしで散った柊なつきの夏物語【シンデレラファイト シーズン4 GroupA #2 担当記者・神尾美智子】