- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第1章 思考9
45赤5からの赤5切りリーチ - 著:nisi氏
「血染めの赤切りリーチ」の有効性については既に検証がなされています。祝儀無し、序盤で9を切っていて6もアガリやすくなっているという前提なら、赤5切りリーチは黒5切りリーチと局収支ではほぼ互角、黒5切りダマより有利。局収支が同程度ならアガリ率を優先した方が着順も考慮すると有利になりやすいので、本書の条件が揃えば赤切りリーチが有力であると言えるでしょう。
鳴き手で黒5切りでも5翻の場合は、赤を切っても打点がほとんど下がらないのでなおのこと赤5切りが有力になると言えます。ただし注意すべきなのは、河次第では赤を切っても警戒される、むしろ赤をまたぐ待ちで無ければ不自然とすら読めるケースもあるということです。他家がどの程度読みを入れてくるからは分かりませんが、こうした場合は赤を切らない方が有利な場合もあります。具体例としてはこちらを御参照下さい。
今回は自分が赤切りでアガリ牌を吊り出す側の話でしたが、当然他家もやってくる可能性があります。赤切りの手筋自体昨今では結構広まっているので、祝儀が無く順位制の天鳳ではよく見かけるようになりました。
実は例題とほぼ同じ条件の手牌が天鳳で来たことがあります。今からもう10年以上前の話ですが、当時ブログで意見を聞いた時はほぼ全員が黒切りリーチと答えられましたが、今なら切りリーチが多数派になるかもしれません。
「赤5切りリーチなら36待ちの可能性は低い、しかし当たった時は高打点濃厚」なのですから、「36待ちはない」ではなく、「36待ちで当たるとしたらどんな手牌になっているか、他に優先して切る牌がないか」と考えるようにしたいですね。
麻雀強者の0秒思考
あっと驚く麻雀の名手が0秒で打てるようになる本です。
麻雀強者は0秒で決断します。それはトッププロしかり、最強の漫画キャラクターむこうぶちの傀しかり。
ではなぜ彼らは決断が早く迷いが無いのでしょうか?
それは多くの法則を頭で記憶しているからです。
このパターンならここを見る、というルーチンが完成されているので迷わないし、たとえ裏目になっても心がゆれません。
本書を読めば、一般の人が知らないような麻雀戦術が「0秒法則」として一目で覚えられるようになってます。さらに解説を読めば、むこうぶちの漫画シーンを使ったジョークを読みながらもより深く麻雀が学べます。
またゼロ氏のギリギリ人生を明かしたアウトローコラムは、ぐいぐいと引き込まれ次が読みたくなるハラハラドキドキの展開。こんな人生ならそれは戦術も面白くなりますねという納得と感動。
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