- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第1章 思考17
字牌やスジ19単騎は統計上ではリャンメン待ちと同程度にアガリやすいのですが、他家全員から国士テンパイを警戒されるようになれば無スジ単騎待ちとさほどアガリ率が変わらなくなると考えられます。ヤオチュウ牌待ちが警戒されやすいケースも含めたうえでのアガリ率の高さですから、他家に警戒されるかどうかでアガリ率に結構差がつくうえに、放銃リスクが多少上がる程度でテンパイ率自体は迷彩を施しても大差なく、アガれた時は役満。よって、国士の迷彩については、私はどちらかと言えば積極的に施した方がよいと考えます。
とはいえ、巡目が深くなればいずれにせよ迷彩の効果は薄れるので、本書の基準通り、ヤオチュウ牌を切ってもシャンテン戻しにならないなら、最序盤に1枚切っておくくらいで十分でしょう。
中張牌の切り順については基本的に将来危険になりやすい牌から切りますが、トイツやスジかぶりの浮き牌については、そうでない浮き牌よりは後から切るようにします。他家からリーチが入った時に、通す無筋の種類が少ない方が後手からでもアガれる可能性が少しだけ増えるためです。
一般論として、10巡目程度までは字牌単騎待ちはダマよりリーチがアガリ率で勝ります。もちろんこれはリーチ全体の話なので、字牌待ちが読まれやすい場合はこの限りではありません。しかし5巡目となれば、字牌待ちが怪しい河であっても断定できることはほとんど無く、安牌自体が少ないのですからリーチがよいでしょう。無スジ19待ちであっても同じことが言えるのかは気になるところです。
本書に取り上げられていない内容で付け加えるとすれば、4枚目の字牌かスジ19牌を切ると、国士をテンパイしている人がいるとすれば100%放銃、切らなければ国士テンパイの他家のアガリ率は0%。4枚目の字牌か19牌が2種以上見えれば、国士テンパイ率は0%ということです。全くもって当然の話ではありますが、例え国士テンパイ率が5%だったとしても、5%の確率で役満に放銃するとなれば相当な危険牌。押し引き判断にかなり影響するのではないでしょうか。国士テンパイ自体はレアケースとはいえ、結果に大きく影響する話なので意識しておきたいところです。
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