- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第1章 思考15
雀荘で長年打っていて好成績を出している打ち手は、ノーテンからでも行けそうと思ったら強く無筋を勝負する傾向があるように感じます。もちろんトップの価値が高いルールだからというのもありますが、今回のように無筋でも通りやすいと読める牌を、感覚的にでも判断できているからというのもありそうです。
一昔前の「読み」について書かれた戦術に誤りが多かったというのは確かですが、全くのデタラメであったとは思いません。それまで説明されてこなかったものを新しく言葉で説明しようとすると、どうしても言葉足らずになりがちで、文字通りに解釈すれば「誤り」と判断せざるを得ないものになってしまったというのが実際のところだと個人的には考えています。
今回くらいのシンプルな読みでも、文章化すると数ページを費やすことになり、例外パターンも否定できることを一つ一つ説明することになります。後から牌譜をみたうえで文章化するならまだしも、実戦中にを通し、なおかつ
が通る理由を対局直後に過不足なく説明できる打ち手がどの程度いるでしょうか。「
を雀頭で持たれてそうだから、そのスジの
は通る」という程度の説明なら出来る方も結構いらっしゃると思いますが、「通る」と断言してしまえば、文字通りに捉えた場合には誤りということになってしまいます。
しかし、実戦では例外的に当たるパターンまで想定できる必要性はそれほどありません。今回くらいそれなりに押す価値がある手なら、読みはあてにならないからと降りる打ち手より、多少読み抜けがあったとしても踏み込める打ち手の方が良い結果を残せるでしょう。従来の「読み」に関する戦術に誤りが多かったにもかかわらず、実力者はおしなべて読みの技術も優れていたというのはこういった背景もありそうです。
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