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新宿と渋谷の女王、散る【シンデレラファイト シーズン4 Best16 GroupB #3 担当記者・神尾美智子】

新宿と渋谷の女王、散る【シンデレラファイト シーズン4 Best16 GroupB #3 担当記者・神尾美智子】

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「君がいた夏は 遠い夢の中 空に消えてった打ち上げ花火」
名曲が、ふと頭をよぎる8月の夜。
今夜、ベスト16の舞台に立った4人のうち、半数の2人は、今日この場で夢破れる。誰が夜空を焦がす大輪の花火を打ち上げ、誰が静かに消えていくのか。


BEST16_GroupB#3は、#1、#2で2着3着となった以下の4人での対戦となる。座順は以下で開幕した。
東:小條薫
南:成海有紗
西:石田綾音
北:梶梨沙子


腹筋フェチの記者としては、小條の鍛え抜かれた腹筋には言及しておきたい。美しい腹筋が映えるこの衣装は、もともと上下繋がっていたワンピースを、彼女自身の手でアレンジしたものだという。細部へのこだわりと美意識の高さが、ここにも表れている。

そして、お気づきだろうか?
#2と#3の間に石田が衣装替えをしていることに。

#2の衣装
#3の衣装

#2のスポーティーな衣装とは一転、#3ではお人形さんのような可愛いドレスへのお色直しだ。
勝負服を2着も堪能できるなんて、一視聴者としてテンションが上がらずにはいられない。

そんな石田だが、東1局2局ともに自身も勝負手だったが梶への放銃となり、苦しい展開でのスタートとなった。

東3局1本場、最初に聴牌を入れたのは梶。
1段目でドラの[発]をポンし、[⑥][⑨]という打点、待ちともに嬉しい聴牌となる。

#3は2人通過のルールのため、ここで梶が満貫をアガれば一人通過はほぼ確定的かと思われた。しかし、そうは問屋が卸さない。
小條が梶の仕掛けに素早く反応し、[七]をチーしていく。

小條は続けて[3]もチーし、[四][七]の聴牌に辿り着く。


すぐに梶から出た[四]に小條の力強いロンの声がかかった。
タンヤオのかわし手が決まり、1000は1300点。供託が3本もあり、大きな意味のあるアガリとなった。

今年がラストイヤーの小條は、昨年のシーズン3でSemiFinalまで進出している。
シンデレラルールも熟知している。
一人に楽をさせず、鳴いて速度を合わせていく、熟練者の進行だ。

南1局も親の小條は軽快に[発]をポン。

[7]を重ね、ドラの[⑦]待ちで聴牌となる。

一方、苦しい点棒状況の石田は、絶好の[4]を引き入れて、渾身の[二][五]待ちのリーチをかけた。高目で三色同順もある、まさに一発逆転を狙う勝負手だった。ここはなんとしてもアガりたい。

親の小條は次巡、[⑦]をツモる。
發・ドラ1、1000オールのアガリとなり、石田の勝負手を小條がかわす形となった。


石田は、天鳳を打ち込んでいることでも有名だ。
リーチも鳴きも駆使するが一度もアガれない苦しい時間が続くが、表情を崩さず最後まで諦めない。

運命のオーラスは以下の点数状況で迎える。
小條薫  28600点
成海有紗 25800点
石田綾音 7700点
梶梨沙子 37900点

2着目の小條と3着目成海は聴牌・ノーテンでも変わる点差だ。熾烈な2着争いの火蓋が切って落とされた。


二人とも、なんとしても聴牌を取りたい。プレッシャーが卓上に重くのしかかる。
三段目に入り、小條が形式聴牌に向けて[二]をチーする。


成海も聴牌は絶対に取りたい。そんな彼女に、絶好の[④]が舞い込んだ。見事に聴牌を入れることに成功する。


残るは小條が聴牌するかどうか。すべてはこの一点にかかっていた。
最後のツモ番、欲しい牌は[七][④][⑦]。指先に祈りを込める。
だが、山はその思いに応えてはくれなかった。


アガれなくていい、聴牌さえできれば——。そんな控えめな願いすら叶わず、無情にも手牌を伏せることとなった。

結果は成海の一人聴牌で流局。成海が小條を捲り、1位の梶、2位の成海がSemiFinalへの切符を手にした。
小條・石田はここで、敗退となった。

最後の退場シーンまで気を抜かない。二人は「せーの」で息を合わせ、美しいお辞儀でこの舞台に別れを告げた。その姿には、シンデレラファイターとしての誇りと品格が表れていた。



シンデレラファイトの魅力の一つに、対局後の反省会で選手たちの素顔を垣間見ることができる点がある。
石田はこの日のために衣装を2着準備していただけでなく、美しいシルバーの髪色も当日に染めてきたのだという。まさにサービス精神の塊だ。

小條は自身のYouTubeチャンネル「こじょちゃんねる」で翌日に牌譜検討もしているので、こちらもぜひおすすめしたい。

石田と小條の共通点として、二人とも麻雀BARで会える。
石田は渋谷の「Citrus」で副店長を務め、小條は新宿の「GardEn」で働いている。
渋谷と新宿の地で、多くの人がリアルタイムで二人を応援していただろう。

経験と情熱とサービス精神で、この舞台を彩った彼女たちがシンデレラファイトに残した足跡は、多くの人の心に深く刻まれた。

打ち上げ花火のように散っても、その美しさは記憶に残る。それが、シンデレラファイトの魔法なのかもしれない。

Day6結果レポート

#1,#2観戦記

りょかぴが気合いと根性でつないだ親番の結末【シンデレラファイト シーズン4 BEST16 GroupB #1 担当記者・中島由矩】


少しだけ意地悪な麻雀の神様【シンデレラファイト シーズン4 BEST16GroupB #2 担当記者・坪川義昭】

公式HP

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