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包囲網ヲ突破セヨ!【シンデレラファイト シーズン4 Final 高島芽衣視点 担当記者・中島由矩】

包囲網ヲ突破セヨ!【シンデレラファイト シーズン4 Final 高島芽衣視点 担当記者・中島由矩】

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【♯2 南3局0本場】

東家・内村翠 19200(+13.5)
南家・梶梨沙子 13700(△17.3)
西家・齋藤しょあ 30700(△54.4)
北家・高島芽衣 36400(+57.2)

Semi Finalまでのラス即脱落、いわゆる「シンデレラシステム」はなく、2回戦の合計ポイントで優勝を争うFinal。

この観戦記は、Final♯2・南3局0本場、親番である齋藤しょあの手牌から始まる。

齋藤のトータルポイントは、画面上△43.7と表示されており、3位だ。最短2局でシンデレラが決まることを考えると、小さなアガリは許されないと思われるかもしれない。しかし、齋藤は親番中。打点に関わらず連荘を目指し、あわよくばそのうちの何回か、下家の高島を直撃しつつ差を詰めていく構想だ。

とは言え、ここまでの手に育てば、ドラの[四]をツモって、4000オールや6000オールを手にし、優勝に向けて大きく前進したい。

齋藤は、意を決して[赤5]を横に曲げ、リーチに踏み切った。

このリーチの陰で、息をひそめていたのは、トータル△63.6で4位になっている梶梨沙子。

梶はこの親リーチの1巡前に、タンヤオ・ピンフ・ドラ・赤のテンパイを入れており、トータル+113.6で優勝ポジション・高島からの直撃を、虎視眈々とねらっていたのだった。

齋藤のリーチは[赤5]切りだ。[3]を手から出せば、押しているようには見えないだろう。

齋藤がリーチ後、立て続けに[③]をツモ切るが、梶は微動だにせず。この一撃にすべてをかける。

高島も、[①]の暗刻落としをしている間は耐えていたものの、次に選ばれた[③]がつかまった。

「ロン、8000。」

こうして、梶の牌は倒されたのだった。

シンデレラファイトはチーム戦ではなく個人戦だが、齋藤と梶が2人がかりで高島から8000を引き出し、オーラスの条件を緩和した。4人が4人とも、優勝を見ている。いや、優勝しか見ていない。

高島の相手は、1人じゃなかった。

高島はこのFinalに臨むにあたり、親友である酒寄美咲さんに電話をかけ、エールをもらっている。酒寄さんは、シンデレラファイトシーズン3のファイナリストで、1年前にちょうど筆者が観戦記を担当していたので、リンクしておこう。

酒寄さんは、電話越しに「(May's Barの)みんなで応援するから勝ってね。」と力を込める。

高島自身もまた、1人じゃなかった。

南3局0本場では、梶が齋藤の親リーチを利用して、高島から点棒を引き出し、オーラスの条件を緩和した。

しかし、高島を引きずり下ろしてこのシンデレラファイトを制するために、1番軽い条件を手にしたのは、♯1を2着で終えていた内村だった。

この南4局0本場、内村の条件は、高島から7100以上の直撃か、ツモなら3000・6000からだ。高島もそれが分かっているから、

ダブドラの[赤5]を生かしてタンヤオにまとめ、両面チーから発進して退路を断った。このまま逃げ切れるほど、麻雀は甘くない。4代目シンデレラの座をかけて、もうひと勝負。

このチーでカン[六]が埋まり、優勝テンパイを入れたのは内村。

もし麻雀に流れというものがあるのなら、この勝負は内村のものだったかもしれない。高島のチーは、目の前に優勝がチラついて、あせったのだろうか。

内村の選択肢は2つある。内村の席に座っているつもりで、一緒にケーススタディしてほしい。

【case1・リーチ】

◾️三色同順になる高めの[7]なら、ツモアガリ・高島からの直撃に加えて、梶からの出アガリもOK。

◾️三色同順にならない安めの[4]なら、ツモアガリは一発か裏1条件、高島からの直撃はOK。梶と齋藤から出てもロンアガリできず、見逃した場合はフリテンになるため、高島からの直撃もできなくなる。

【case2・ダマテン】

◾️三色同順になる高めの[7]なら、ツモ・高島からの直撃のみOK。梶と齋藤から出た場合は見逃さざるをえないが、自分の手番を経過すれば、高島からの直撃チャンスは継続してねらえる。

◾️三色同順にならない安めの[4]なら、ツモアガリ・出アガリともにできない。

高島は、仕掛けを入れて前に出てきている。内村がリーチを宣言することで過剰に警戒されたり、梶や齋藤から見逃した後直撃が取れなくなるのはもったいない。

内村は、南3局0本場の梶がそうしたように、[西]をそっと河に流し、そして祈りを込めた。シンデレラになるのは私だ、と。

2人の運命を左右するめくり合いは、

仕掛けてイーシャンテンの高島 vs 門前でテンパイを入れた内村

で、こうして幕を開けたのだった。当然テンパイをしている内村が有利だ。

しかし、高島もカン[三]を埋めて追いつく。これで五分と五分。山に残っているアガリ牌の枚数も4枚vs4枚だ。いや、高め安め関係なく誰からでも出アガリできる高島が、アガリに制約のある内村を、逆転したと言っていい。

これより後はもう両者ともに、何か選択に頭を悩ませることはない。4代目シンデレラになるために、山から1枚持ってきて、絵が合ったらアガり、違ったら切るだけの作業を繰り返す。これもまた、麻雀のもつ側面だから。

「ツモ。」

声の主は高島だった。タンヤオ・ドラ・赤赤で、値千金の4000オール。解説の魚谷侑未さんは「私が気合い入ってる時のツモリ方と同じだった。」と、高島を称えた。[⑦]を3枚使ってテンパイを入れていた内村の目に、このアガリはどう映ったか。

【♯1】

思い返せばこのFinal、高島にとって決して順調なスタートとは言えなかった。

親番で迎えた東1局0本場、

東1局1本場、ともに先制リーチが空を切り、

東1局2本場では、内村から先制リーチを受けると、

テンパイ打牌が、あえなくつかまってしまう。

ドラドラ内蔵の両面リーチを打っても、

仕掛けた内村に押し返されて、放銃に。

そんな中、高島が反撃の糸口を見つけたのは、東4局0本場。

齋藤からの先制リーチに、チートイツで押し返し、ロンアガリすると、裏ドラが2枚乗って倍満になった。リーチ・チートイツ・ドラドラ・赤・裏裏でちょうど8翻だ。

南3局0本場では、親番・梶の先制リーチに押し返し、1300・2600をツモアガリ。内村をかわしてトップ目に立てた。

♯1でトップを取って折り返し、ガラスの靴に手をかける。

♯2も、高島にとってラッキーな横移動などがあり、2連勝が見えてきたところ。

ここで♯2の南4局1本場にワープしよう。

【♯2】

書き換えられた優勝条件は、どれも容易に達成できるようなものではなかった。

高島から三倍満を直撃すると優勝できる梶が、カン[⑧]待ちで16巡目にリーチをかけたものの、高島は余裕を持って守り切る。

ガラスの靴に、手が届いた。

4代目シンデレラは、

■シーズン1から4年連続で出場している
■でもBEST32の壁をずっと破れないでいた
■カラオケバーMay's Barの経営者である

高島芽衣に決定した。

おめでとう!

シーズン5にエントリーするかどうか迷っているシンデレラたち、何度挑戦しても高い壁を越えられずに日々悩んでいるシンデレラたちに、大きな勇気をありがとう!これからも好きなことをガンガンやっていきましょう。

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