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もっと勝つための現代麻雀技術論 第139回 「鳴きを考慮した手作り④」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第139回 「鳴きを考慮した手作り④」

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・鳴き手でトイツの価値が高くなることの影響

 

 打

 鳴き手の場合、ポンはどこからでも出来るのでトイツの価値が上がりますが、トイツが1つしか無い場合は雀頭をポンして面子にするとヘッドレス形になるので、雀頭を作りやすい形の価値も上がると言えます。

 上の手牌はメンゼン手なら暗刻そばのを切って手広いくっつきに受けるところですが、ポンで待ち、ポンの待ちがあるので打が有力になります。これくらいだと打との優劣は微妙なところではありますが、これが

 

 なら明確に打が有利とみます。

 

 鳴き手の場合4連形の価値も高くなるので打と打の比較は微妙。これなら場況次第(ソーズ待ちがあがりやすそうなら打、マンズ、ピンズ待ちがあがりやすそうなら)でしょうか。

 

 

 打

 メンゼン手の場合は、浮き牌を残して3枚からなる悪形面子候補を2枚からなる悪形面子候補に固定すると、浮き牌にくっついて良形面子候補ができても良形テンパイになりにくくなるので損なことが多かったですが、鳴き手の場合は3枚からなる悪形面子候補をトイツに固定しても面子になりやすいので打牌選択の候補に上がります。

 上の手牌はメンゼン手なら打すると良形テンパイになりづらくなるので、巡目に余裕があれば打でシャンテン戻し、巡目が深ければ打とするところですが、鳴き手なので打として1シャンテンを維持しつつピンズの中ぶくれ形から良形面子候補ができても、ポンで良形テンパイになるので受けが減ることはあまり気にならないですね。

 先にをポンした場合はカンでテンパイにい取る方がいいので打より打が有力とみます。

 

 

 打

 面子候補不足の2シャンテン。面子候補不足のメンツ手2シャンテンの場合は、頭頭からはへのくっつきを見て打としました(第78回参照)。

 鳴き手の端牌トイツならリャンメンと同程度に面子になりやすいので

浮き牌にくっついた時に受けが減ることはあまり気にならないこと

を残してツモと、を残してツモとの比較でも、ポンして良形テンパイにとれるので後者が劣らないこと

を切るとツモでも1シャンテンになる分受け入れ枚数でも勝ることから、

よりも浮き牌のを残すほうがよいと判断しました。

 ただしこれはいずれにせよ微差なので打でも問題ないですが、なら明確に打有利とみます。

 しかしほとんどの人はになっても、メンゼンと同じ感覚での形を残して浮き牌を残すのではないでしょうか。特に盲点になりやすい選択なので、利用頻度は低いですが取り上げました。

 

今回の問題

問1 天鳳段位戦ルールで、オーラス東家で30000点超えのトップ目です。ダマで出アガリしましたが、2着目の南家もダマでテンパイしていてダブロン。同点になったので席順の差で続行となりました。このようなケースの中で、オーラス開始時点で2着目との点差が最小となる場合の、東家のアガリ形と南家のアガリ形の一例を挙げて下さい。

問2 問1で続行した後、再びダマで出アガリしましたが、またもや2着目の南家もダマでテンパイしていてダブロン。しかし今回はトップで終了しました。このようなケースの中で、終局時点で2着目との点差が最小となる場合の、東家のアガリ形と南家のアガリ形の一例を挙げて下さい。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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