鉄押し6
打 今回は打としても一応アガリの可能性が残りますが、完全にベタ降りする選択との比較でもを押すのは厳しいとみます。テンパイから押すかどうかは、巡目だけでは意外と判断が変わりませんが(テンパイ料があるため、巡目が深いほど、テンパイからでも降りた方がよいほど放銃のリスクが高い牌が出現することが多いことには注意)、1シャンテンから押すかどうかは残り巡目で判断が大きく変わります。
従来の基準では1シャンテンから押せる領域がかなり狭かったのは、最後まで押しきることを前提としていたためでもあります。どの程度まで押せるかを見積もることが、「良いシャンテン押し」のために特に必要です。
鉄押し7
打 鳴きがきくことで1巡あたりのテンパイ率が2倍になるのであれば、良形テンパイになる受け入れ4種の良良1シャンテンでも、良形受け8種の4連形2つくっつき1シャンテン相当になります。
今回は完全1シャンテン。西家が南家のリーチに降りるなら鳴きが期待できないので、1巡あたりのテンパイ率は2倍にまではならなそうですが、全く鳴けないとしても微差で押し有利相当の手牌なので、今回の手牌は仮に安牌が十分にあったとしても明確に押し有利とみます。
安手でなおかつ安牌が十分にある場合は、どの程度鳴けるかどうかで判断が変わることもありそうです。例えばリーチ者が西家であれば、西家は自分のアガリ牌とカンできる牌以外は全てツモ切るため、チーテンを期待しやすいので押し、そうでなければメンゼンと大差ないので安手の場合は引きという感じです。
鉄押し8
打 チートイツはアガリ率では悪悪1シャンテンと同程度。高打点であっても無筋を勝負することになる場合はほぼ降り有利になります。筋であっても、「どちらでも良い」程度。今回は単に不要な浮き牌を順番に切っただけのリーチである可能性が高いので1シャンテンは維持しますが、切る牌の手順や残り筋から無筋と危険度は大差ないとみれば降りることもあります。
チートイツのみでも、+2翻でも筋2378を切る場合の押し引き判断が変わらないことに違和感があった方もいるかもしれませんが、テンパイさえすればチートイツのみでも押しが悪くなく、無筋を引くようならすぐに降りるのでどちらにせよ結果的にすぐ降りることになるためと考えられます。そもそもテンパイしても押すかどうか微妙というのであれば、通りそうな牌でも勝負せずに現物のトイツを切って降りた方がよいでしょう。
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