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ネマタの戦術本レビュー第290回「鉄押しの条件  著:独歩・かにマジン・しゅかつ・平澤元気 その11」

ネマタの戦術本レビュー第290回「鉄押しの条件 著:独歩・かにマジン・しゅかつ・平澤元気 その11」

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鉄押し23 全て打

 最も引き寄りなのは(2)の点数状況ですが、着順争いをしている2着目のリーチ、放銃しても3着以下とはまだ差があるので押しますが、文中に満貫放銃で3着落ちとあるので、点数状況に誤植があるのでしょうか。3着以下ともあまり点差がないのであれば降りることもあります。

 天鳳だと満貫放銃で2着目からラスに落ちるので押しにくいですが、不要な浮き牌から切っただけのケースを否定できないドラ切りリーチ。残りのドラも2枚は自分で持っていることから放銃しても満貫以上である可能性は低いとみてまだ押します。

 天鳳ルールであれば、残り局数が十分に残っている段階でも局収支通りに打たない領域が増えることは確かです。ただ天鳳ルールだからこそ降りるべき点数状況で降りていないミスよりは、そもそも収支戦であっても、点数状況に大きく偏りがあるため、押すことがかなりハイリスクローリターンになっている局面でも平場同様に判断してしまうミスの方が多く見受けられます。

 点数状況によってどう判断が変わるかは案外戦術本で取り上げられていない(難しい判断はルールによって大きく変わる可能性があるので取り上げづらく、基礎的な判断は自明であることが多いため、実力者はわざわざ取り上げる必要がないと判断しがちであることが理由か)ため、戦術書で一から麻雀を覚える打ち手にとっては身につけにくい内容かもしれません。

鉄押し24 どちらもリーチ

 (1)は降りていればトップ安泰というわけでもなく、(2)は放銃しても大体トップなので局収支重視ということでどちらもリーチします。

 (1)で天鳳ルールであっても、リーチ後満貫放銃(ドラが見えていて、北家は安手でもリーチをかけてくる点数状況なのでその可能性は低い)からオーラス更にラス目が満貫アガリという、不運が重なってようやくラス落ちとなるとまだトップ率重視で追いかけがよいとみます。(天鳳位が何段配分を想定しているかが気になります。天鳳位自身が乗り越えて来た十段配分を想定しているのだとすれば、流石に降り有利でしょうか。)これがドラ1リャンメン、あるいはドラ3悪形なら、収支戦は押し、天鳳は降りという見解に同意します。

 今回はそこまでハイリスクローリターンな点数状況ではなく、河情報も少なかったのでどちらも押しとしましたが、実戦だと高打点テンパイであっても、降り寄りの条件がもっと揃っていることもそれほど珍しくありません。天鳳ルールで打つ場合は特にその辺りの、認知、判断ミスは避けたいところです。

鉄押し25 どちらも打

 前巡のをポンされていないので、東家の手出しの形ではないことが分かります。結構通ることが分かっている以上、テンパイすれば勝負になる1シャンテンなら押します。

 ただ、親で既にドラ2以上あるとなると、他に雀頭が無くても役牌発は仕掛けていくところ。を鳴いた時点でヘッドレスで1シャンテンであればむしろ単騎は待ちの候補なので、言うほどレアケースではないとみます。少なくとも1枚切れ字牌よりは当たりうるとみます。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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