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ネマタの天鳳日記 第236回

ネマタの天鳳日記 第236回

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 親リーチの次巡にこちらもテンパイしましたが、リーチして2翻のカンテンパイ。従来であればとても勝負にならないと思われていた手ですが、親リーチに対して悪形2翻でもギリギリ押せるということは「統計学のマージャン戦術」でも示されています。

 しかしあくまで、「一般的な局面」を想定した場合に、「ベタ降り」と比較して、「やや有利」と言うだけなので、実際には親リーチ相手に悪形2翻テンパイから勝負しないことも多いのではないでしょうか。

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 今回は追いかけリーチを選択。現物が1枚しか無いのでベタ降りに失敗しやすい。通っていないスジが多いのでの放銃率もそれほど高くない(東家はをポンされた次巡に打リーチなので単純なカンチャン落としであることが多い)。カンチャン落としが入っているのでメンツ候補落としが全く入っていない場合よりは親リーチの良形率は高そうとはいえ、リャンメン以外の待ち候補はまだいくらでもあるので特別高いとは言えない。「一般的な局面」と比較しても押し寄りな局面で、引いた場合に「ベタ降り」しか選べないうえに失敗しやすいのですから、分のよい勝負とは言えませんが追いかけリーチが最もマシと判断しました。

 逆に言えば、「通りやすい牌が十分にあるうえに引いてもまだアガリ目が残る」「通っていないスジが少ないのでテンパイ時に切る牌の放銃率が高い」「先行リーチが良形、高打点の可能性が高そう」「点数状況的に無理にアガリを目指す必要が無い」といった理由のうち一つでも当てはまれば引き寄りになるのですから、一般的な押し引き判断で、「やや有利」程度であれば、「押した方がよいから押す」と判断するよりまず、引き寄りの要素が無いかに着目した方がよいのではないでしょうか。

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 結果は5800放銃。もし打ダマとしていれば、このをツモったところで今度は回し打ちでよりよいテンパイに取れる可能性もあるので打としているところでした。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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