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ネマタの戦術本レビュー第458回「麻雀勝ち組の鳴きテクニック 著:川村晃裕 その10」

ネマタの戦術本レビュー第458回「麻雀勝ち組の鳴きテクニック 著:川村晃裕 その10」

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第3章テーマ20

 メンツが1つも無く手役絡みのメンツ候補も揃っていない手は、受け入れを増やしたところでほとんどアガリやすくはならないものです。よって受け入れ枚数は特に考慮せず、うまく手が進んでアガれた場合に高打点になりやすい選択が有利になります。多くの場合は最も多い色のホンイツを狙うことになるでしょう。

 ホンイツ本線で進めるとしても、ホンイツ以外のアガリをみるに越したことはないので、最序盤は他色のドラを引いた場合のことを考慮して切る牌を選びますが、中盤からは他色のドラを引いたところでドラを活かしてアガるのは難しいので、安牌を残しつつ圧力がかかる河を作ることで他家のアガリ率を下げることを狙います。

テーマ21

 アガリの可能性がほぼ無くなったので、放銃を回避しつつ被ツモの可能性を下げるためにテンパイを装うことを考えます。いわゆる、「ブラフ」です。

 今回はどちらの仕掛けも高打点の可能性を否定できないのでブラフをかけるに越したことはないですが、ほぼ低打点と分かる他家に対しては、結果的に高打点の他家をアガらせてしまうこともあるので手出しを入れずにノーテンと思わせた方がよいでしょう。

 練習問題1、2に関しては「被ツモ」「横移動」の可能性も薄く流局濃厚になったため、流局テンパイを目指して打つことになります。繰り返しになりますが、「アガリ」「放銃」「被ツモ」「横移動」「流局」という結果の5パターンをいかに自分にとって有利なものにするかがポイントです。

テーマ参

 二度受けペンチャン残しが活きるのはをツモるか鳴いた時のみ。別のメンツ候補がメンツになった場合はツモでノベタンができる分残しが活きます。また、を早々に切ると以外のソーズ待ちが考えにくく他家に待ちを絞られやすくなります。

 よってを使うことによる打点的メリットが小さい場合も、守備力を重視するのでなければは引っ張って打としそうです。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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