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もっと勝つための現代麻雀技術論 第77回 「字牌の浮き牌の価値」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第77回 「字牌の浮き牌の価値」

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 字牌の浮き牌の価値について考えます。

役牌と数牌の比較

 19牌よりは残し、28牌よりは切る、2翻役になる連風牌なら28牌よりは残すとされることが多い役牌の浮き牌ですが、これは1面子1雀頭、面子候補が1~2つあるような面子候補不足の手で、重なっても役牌以外の手役がつきにくい場合を想定した基準です。

 第59回や第66回のように面子候補オーバーや面子候補十分の手、あるいは面子が1つもなく他に手役もつきにくくアガリに遠い手の場合は、優先的に役牌の浮き牌を残すことも増えます。

 面子候補不足の2シャンテンとなると面子が2つあるので仕掛けに頼らなくてもメンゼンであがれる可能性も高いですし、19牌は123引きで手が進むことから19牌を残すケースが増えます。

 基準としては、面子が2つとも順子なら平和があるので19牌>役牌>146の1のような受けがかぶた数牌(ただし連風牌なら19牌よりは残す)、順子が1つなら15の1くらいなら役牌から切る。2つとも刻子ならトイトイがあるので28牌より役牌残しというところでしょうか。

 3面子1雀頭の面子候補不足、つまりくっつき1シャンテンではどうでしょうか。 確かにテンパイする受け入れ枚数では大差で19牌残し有利ですが、くっつき1シャンテンなのに19字牌の浮き牌同士を比較しているということは、ほぼ配牌に近い段階ということ。

 何らかの中張牌を引けばすぐに、「悪形テンパイよりアガリやすいくっつき1シャンテン」になるので、1を切って123引きの悪形テンパイを逃しても悪くありません。それなら役牌が重なるよりよい受け入れだけ残して19牌は先に切る方がよいではないでしょうか。

 

字牌同士の比較

 字牌同士であれば、客風よりは役牌、役牌の中では他家にとって使いにくい、自風牌、三元牌、場風牌の順に残します(自風牌>三元牌>場風でない自風牌>客風)。

 親には特に鳴かれたくないという理由で客風より場風の東を先に切る打ち方もありますが、役牌が重なること自体はメリットなので客風よりは基本的に残します。

 面子候補不足だけどテンパイした時にはほぼ平和かタンヤオがつくような、打点、アガリやすさ両方の面から役牌を重ねるメリットが特に少ない手なら場風牌から切ります(自分がアガリやすい手ほど、他家に役牌を鳴かれてアガリ率が落ちるデメリットも大きい)。

東場西家

 打

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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