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佐伯菜子が流した涙【シンデレラファイト シーズン4 GroupD #2 担当記者・坪川義昭】

佐伯菜子が流した涙【シンデレラファイト シーズン4 GroupD #2 担当記者・坪川義昭】

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東家:佐伯菜子(最高位戦日本プロ麻雀協会)
南家:彩世来夏(RMU)
西家:石川亜利沙(麻将連合)
北家:梶梨沙子(最高位戦日本プロ麻雀協会)

Best32も遂に最終日となり、本戦出場メンバーが出揃った。
既に13名の女流プロが次の席を確保している。
14番目の席を奪い取るのは誰なのか————

東2局

北家の佐伯に好配牌が入った。
リーチをかけて、大きく三者を突き放したい手牌である。

石川が2巡目に[二]のアンカンを入れた後に、親の彩世がダブ[東]を叩いた。
火の手が上がる前にアガっておきたい仕掛けだ。
すぐに[⑦]も鳴け、一番手でテンパイを入れる。

[二]のアンカンを入れていた石川も絶好のペンチャンが埋まり、リーチを放つ。

佐伯の手が止まった。
梶が合わせた[⑤]を鳴けば、片アガリの満貫のテンパイ。
このイーシャンテンと、どちらが高い価値なのかは難しいところである。
少し悩んでチーテンを取った。

すると、すぐに[4]を引いて満足いく待ち変化が起きた。
こうなれば、あとは絵が揃うのを待つだけになる。オリる選択はない。

難しい判断を成功させ、2,000-4,000のツモアガリを決めた。
緊張感から解放されるような嬉しいアガリである。

東3局

またもや、纏まった配牌を手にした佐伯が3巡目にドラの[中]を切った。
[2]自体の価値はドラよりも低いが、親の筋であり、ソーズから切り出している者もいるという情報から導き出した選択。

そして、ドラを自身の手に温存したくないという守備的な思考も相まっている。

最終形はどの手順でも変わらないが、一巡の選択だけでも佐伯の個性が見えた。
更に大きな加点となる1,300-2,600をツモアガリ。

東4局

佐伯の勢いは止まらない。
仕掛けも効く、役牌アンコのイーシャンテンである。
トップ目ということもあり、鳴ける牌は鳴いていくだろう。

しかし、メンゼンでテンパイが入ったならばリーチだ。
トップを取って、早々に勝ち上がりを決めたい。

ここに追い付いたのが石川。
待ちも打点も十分な追っかけリーチを放った。


一発で佐伯が[⑧]を掴んで8,000点の放銃。
トップ街道を直走るはずだったが、まさかの急ブレーキとなり、逆に石川が一撃でトップ目に立った。

佐伯菜子は最高位戦日本プロ麻雀協会の5年目。
Mリーガーであり、先輩である浅見真紀のMCを観たのがきっかけで対局のMCを始め、今では最高位戦でお馴染みの実況である。

しかし、喋りだけではなくプレイヤーとしても高みを目指す彼女にとって、この舞台は負けられない一戦。
この程度の一撃で下を向くわけにはいかない。

南3局

ここまで、出番のなかった彩世がリーチを放つ。
既に親番はなく、起死回生の一撃を決めたいところだ。


佐伯もイーシャンテンだが、なかなか最後の一枚を引けずにいる。

彩世が高めの[⑤]を引いて3,000-6,000。
これで全員が集合する大接戦のオーラスを迎えることになった。

南4局

アガればトップで勝ち上がりとなる石川にポンテンが入った。
ドラ3のハネマンだが、本人にとってはハネマンでも1,000点でも価値は変わらない。

佐伯にとっても、それは同様で1,000点でも放銃すればラスに落ちて敗退となる。
既に切っている[3]が舞い戻り、ゲームセットかと思われた。

巡目とトップ目の仕掛けであることを加味して撤退を選択。
敗退を免れるギリギリのファインプレーである。

親の梶が追い付き、リーチを放ったことにより石川も撤退を余儀なくされる。
親の梶が一人テンパイで流局となった。

南4局1本場

彩世が[南]を仕掛ける。
石川から直撃ならトップ逆転ではあるが、敗退争いも接戦のためアガリ所は選んでいられない。

佐伯も1,000点出アガリは足りないものの、[発]を叩いた。
メンゼン限定でやるには無理な手である。
ツモか直撃を狙わざる得ない。

すぐに二人ともテンパイが入った。
待ちの強さでは彩世の方が有利だろうか。

ここからの1,000点では手牌を倒すことは許されない。
佐伯にとって苦しい時間が続く。

役なしテンパイを入れていた親の梶が[三]を引き入れ、役ありに変化した。


[四]を打つとゲームセットだったが、彩世の現物で親の梶に当たるならば不幸中の幸いである。

南4局2本場

満貫ツモ条件となった佐伯に最後の勝負手が入った。
もう、誰も立ち向かうことはできない。
山と一対一の勝負を挑む。

インタビューで、応援してくれていた仲間やファンに感謝を述べながら佐伯は涙を流した。

『自分にガッカリしているんですけど、それを取り返せるくらい沢山勉強して、練習して頑張っていきます。』

きっと、その気持ちは全員に伝わっている。

流局し、佐伯だけが手牌を開いて試合は終了した。

この接戦を制したのは石川亜利沙となり、14番目の席を奪取した。
彩世来夏と梶梨沙子は次なる♯3で再戦することなる。

敗退となってしまったが佐伯菜子の麻雀プロとしての人生は、これからも続いていく。

必ずまた、この舞台に戻ってきて欲しいプレイヤーとしてファンから愛され続けるだろう————

Day3結果レポート

#1,#3観戦記

レイチェルの矜持【シンデレラファイト シーズン4 GroupD #1 担当記者・中島由矩】

#3準備中

公式HP

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