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もっと勝つための現代麻雀技術論 第189回 「2人リーチへの押し引き」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第189回 「2人リーチへの押し引き」

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 講座34「2人リーチへの押し引き」の補足に入ります。対2人リーチに対する押し引きについてはこちらもご参照下さい。

対二人リーチ押し引き表(面前) - とりあえず麻雀研究始めてみました

対2軒リーチに副露聴牌追っかけ(親VS子二人) - とりあえず麻雀研究始めてみました

 なお、「切る牌が無スジ2378」というのは、「両者に対して無スジ2378程度の危険牌を切る」という意味で、一方には現物、もう一方には無スジ2378程度の危険牌を切る場合は、両者の中間、つまり「両者に対してスジ2378程度の危険牌を切る」場合の判断と同じくらいになります。

 これまで、「テンパイなら多くの場合は押し有利、但し、実戦では、降り寄りになる要素に注意していつ判断が変わるかを意識すべき」ということを再三申し上げました。

 降り寄りになる要素の中でも特に影響が大きいのが、「テンパイしている他家は1人とは限らない」ということです。良形テンパイや悪形高打点テンパイであっても、2人リーチとなると微妙~降り有利になる領域も出てきます。

 実戦では、「1人がリーチで1人が鳴いてテンパイ」「1人がリーチで1人がダマでテンパイ」というように、2人リーチでなくとも複数の他家がテンパイしている局面は何度も出現します。

 特にリーチに対して危険牌を勝負しているのであればその他家がテンパイしている可能性も高くなります。テンパイしているのがリーチ者1人のつもりで押し引き判断をして別の他家の動向を意識していないと「押しすぎ」になりがちです。ギリギリまで押そうとしがちな人は特に注意したいところです。

2人リーチに対する降り方

 片方に確実に通る牌優先理論は、無スジ同士でも大幅に危険度に差がある(暗刻スジや間4ケン)という誤ったセオリーがまだ主流で、ベタオリ表通りに降りること自体があまり浸透していなかった頃の産物なので、第161~169回で取り上げたような、ベタオリ表よりも詳細な危険度の差を意識できるようになったら、2人リーチに対してもより高い精度で降り切れるように例外を押さえることをお勧めします。

 そのまま暗記しようとすると煩雑ですが、「現物では無いが、手順上両者にとって当たり牌になるとは考えにくい」牌であれば、「片方には現物で、片方にもリャンメンには当たらないが手順上当たりうる」牌よりは先に切る

「両者にとってスジ程度には通りやすい」牌であれば、「片方には現物で片方には通常の無スジ以上に当たりやすい」牌よりは先に切ると押さえておけば多くのケースで対応できると思います。

 理論だけでなく素早く安牌を探す技術も大事です。第168回でも申し上げましたように、「場に多く見えている牌」を特に意識するようにしたいですね。

 

問 以下の条件を満たすような四家全員の牌姿の一例を挙げて下さい。ルールは最強戦ルールとします。

・全員がテンパイしているが、自分以外の三家も必ずテンパイしていると言えるのはあなたから見た場合のみであり、ある別の他家から見た場合は、自分以外の三家の誰も必ずテンパイしているとは言えない。

・あなたは全員のテンパイだけでなく、何点の手であがるかまで分かっている

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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