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株式会社COCOONプロデューサー・西ヶ谷俊介「キャストもスタッフも笑顔の現場を作りたい」 マージャンで生きる人たち第33回

株式会社COCOONプロデューサー・西ヶ谷俊介「キャストもスタッフも笑顔の現場を作りたい」 マージャンで生きる人たち第33回

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 CS放送チャンネルMOONDO TVの麻雀対局番組は、映像制作会社である株式会社COCOON(コクーン)代表取締役・松本朋丈さんの企画提案がきっかけで、1997年に始まった。
 現在は「女流モンド杯」「モンド杯」「名人戦」とカテゴリーに分かれ、「モンド王座決定戦」で頂点を決める「モンド麻雀プロリーグ」を中心に番組数も増え、毎日様々な対局を楽しめるようになっている。
 そこで、麻雀対局番組の制作現場を支えている株式会社COCOONの若手プロデューサー・西ヶ谷俊介さんにプロデューサーとディレクターの違い、そして仕事に対する思いを聞いた。

西ヶ谷俊介(にしがや・しゅんすけ)プロフィール

1982年、神奈川県生まれ。牡牛座、B型。明治学院社会学部社会学科卒。株式会社COCOONプロデューサー。好きな映画は『ショーシャンクの空に』。「主人公が希望を捨てずにいる姿勢が好きで、なんか見ちゃいますね」

入社されたきっかけは?

「大学卒業後、体調を崩してしまいまして、5年ほどフリーターとして働いていました。その後、バンタンデザイン研究所という映像制作の専門学校に通って映像制作のノウハウを学び、28歳の頃、当時CS放送のカラオケ専門チャンネルを持っていた第一興商で、音楽番組を制作する編集アシスタントとして働くようになりました。でも2年ほど経った頃、第一興商がチャンネル自体をやめることになってしまったんです。それで専門学校時代にお世話になった先生に今後の相談に行ったら『麻雀番組でAD募集しているけどやる?』と聞かれたんです」

「麻雀は中学生の頃、4つ上の兄と麻雀カードゲームをやっていた程度で、ほとんど牌には触れていなかったんですが、MONDOTVの麻雀番組は見ていたので『ぜひやらせてください!』と、番組を制作していたCOCOONに入社させてもらった次第でした」

入社当時はどんなお仕事を?

「入社したのは2013年、まずはADと呼ばれるディレクターのアシスタントとして、第13回モンド杯の収録から携わるようになりました。麻雀番組のADの仕事は、収録前は事前準備、現場ではカメラの下でスケッチブックを持って、出演者に情報を無言で伝えるためのカンペ出し、出演者やスタッフのお水を用意したりといったように、収録がスムーズに進行するためのことならなんでも行っていました」

「また編集アシスタントとして、ディレクターが作った番組を納品するために、CMが流れる時間を入れたり、番組放映時間のフォーマットに合わせて整理したり、テロップを用意したりなど、とにかくディレクターが仕事しやすいようあらゆる環境を整えることが仕事でした」

現場スタッフにはどういった役割があるのですか?

「プロデューサーがいて、現場を指揮するディレクターがいて、技術部がいます。技術部はカメラマンの他にスイッチャーといって画面を切り替える人、見る人が画面を眩しく感じないように色味を調整してくれるVEといったように細部に分かれています。またスタジオセットを組む時には美術部もいます」

プロデューサーとディレクターの違いとは?

「プロデューサーは番組の全体を見る人です。企画から始まって予算管理、納品までの全体スケジュールを見ています。そしてどういう番組を作るのか内容を考え、ディレクターの選出まで行っていきます。ディレクターは基本的には現場の指揮を執る人です。撮影から編集スタッフも含めて指揮を執り、自分で編集もして作品を作り上げていきます。どちらを目指すにせよ、すべては下積みとなるADから始めて経験を積んでいきます。そして将来、現場の指揮や編集をやっていきたいなと思えばディレクターの方に進み、全体を見ることが楽しくなっていけば、プロデューサーを目指すことになります」

「僕の場合は入社してから5年後、プロデューサーとして初めて作品を制作させてもらいました。麻雀卓を販売している株式会社アルバンさんから依頼を受けた多目的麻雀テーブル〈泉〉という手積み卓のCMでした。ディレクターとの絵コンテの打ち合わせ、制作費のすり合わせ、エキストラさんの交渉を行い、卓の用途に最も適しているデイケアセンター内で撮影させてもらいました」

これまでに忘れられない失敗はありましたか?

「一番の失敗はAD時代、撮影した素材を消してしまったことです。モンド麻雀プロリーグ・名人戦の対局素材だったんですが、1戦まるまる素材を消してしまったのです。バックアップを回していたので、なんとかそこから番組を作ることは出来ました。もしもバックアップを軽んじて取っていなかったら、それこそ何千万という損害になっていたので、本当に肝を冷やしました。単純なケアレスミスだったんですが、以降はバックアップもコピーも絶対に確認するようになりました」

「また出演者のスケジュールを抑えていなかったこともありました。なんとか再調整してもらえたことでカバーできたんですが、以降はきちんとリストにし、スケジュールを伝えたことが一目でわかるように書き込んだ紙を目の前に貼り、確認が取れたらチエックし、再度前日に明日よろしくお願い致しますと、念押しするようになりました」

西ケ谷さんの目指すプロデューサー像とは?

「スタッフが明るいと、収録現場も明るくなり、撮影もスムーズに行き、雰囲気も盛り上がります。そういったキャストもスタッフも笑っていられるような現場を作れるプロデューサーになりたいですね」

チームで競い合う対局番組「麻雀BATTLE ROYALチームチャンピオンシップ」では、心拍数を計測する機械をつけて対局するという新しい試みも行われた

現場の空気を明るくするためには?

「現場の空気を明るくするとは、例えば寒い日に温かい差し入れがあったりすると、ほっこりするような感覚です。差し入れを出すタイミングも含め、相手が今、何を求めているんだろうということを把握できるよう、常に考えて行動することは心がけています。難しく考えずに、自分がお腹が減ってくれば、他の人もそうなのかなといったようにシンプルなものですが、ちょっとだけ早く気付いてケアすることが出来たらいいのかなと思います。ホテルマンのような接客業に近い感覚かもしれません」

ちょっとだけ先に気付くためには?

「普段から周りにいる人の会話や表情を観察し、常に耳をそばだてるようにしています。それは現場でも社内でも同じで、たとえば出演者の飲み物が無くなりそうだったら、取り替えるとか、そういったところまでケアできるよう、気づきの量を増やしていけば、現場の雰囲気も良くなっていくと思います」

「カメラを回してくれるのはカメラマンであり、麻雀を打つのは麻雀プロの方なので、僕らが出来ることと言えば、麻雀対局を撮影する日に、いかにいい麻雀を打ってもらって、いい画を撮ってもらえるのか。だからこそ、そのための準備と現場の雰囲気作りが大事であり、それこそがプロデューサーの仕事だと思います」

様々な配慮が至る所にある撮影現場。出演者もスタッフもベストパフォーマンスが出せるように環境を整えている

今後やってみたい番組はありますか?

「個人的にはドキュメンタリー番組が好きなんで、麻雀のドキュメンタリー番組も作っていきたいですね。ミスター麻雀と呼ばれて愛された小島武夫先生(享年82歳)のドキュメンタリー番組には、AP(アシスタントプロデューサー)として関わらせて頂きました。麻雀対局番組やっていて、こんなに面白い麻雀プロたちがいるのに、まだまだ世間に知られていないのがもったいないなと思っていたので、今後はより人物に焦点を当てて紹介する番組があってもいいのかなと思っています」

映像制作を目指す方へのアドバイス

「映像に限らず、料理でも工作でもプラモデルでもいいんですけど、何かを作ることが好きな人が向いています。外から見ると華やかな業界に見えるかもしれませんが、実際は華やかではなく、辛いことのほうが多くあります。だからこそ作ることが好きで、作る過程も楽しめて、出来上がったものを人に見せることに喜びを得られるような人が向いていると思います」

各麻雀番組のコンセプトの違いは?

「COCOONで制作している麻雀対局番組は、MONDO麻雀プロリーグの他に、天空麻雀、八局麻雀等があります。基本的には対局中心となるのは同じなので、美術セットとテロップで違いが出るように意識しています。MONDO麻雀プロリーグの場合は、対局自体をシンプルに見せるため、テロップもシンプルにしています。天空麻雀は対局後の感想戦を視覚的にわかりやすくするため、日本プロ麻雀連盟さんの牌譜データサービス画像を使った感想戦コーナーに重きを置いています。八局麻雀はセット麻雀を打っているような感覚で、あえて話をしながら麻雀を打ってもらっています。そのためテロップも派手にして、バラエティっぽい番組になっています」

「スマホの普及により映像に対するハードルが下がっているからこそ、クオリティでは負けないものを作っていきたいですね」

仕事をしていく上で、もっとも大事にされていることは?

「人間関係です。僕のウィークポイントでもあり、人付き合いがうまい方でもありません。だからこそ人とのつながりを一番大事にしています。出演者ともスタッフともとにかくいい人間関係を築いていって、そのつながりを大事に出来たらなと思っています」

2020年、COCOONは創業30年を迎えた。社名には、あらゆる課題に立ち向かいながらいつも貪欲にクリエイトし続ける過程である“まゆ”の意味が込められている

インタビューを終えて

 MONDO麻雀プロリーグ名人戦の撮影現場に伺った当日は最高気温10℃、最低気温4℃。空調のないスタジオ脇の通路には、出番を待つ出演者たちが、他の出演者たちの対局を見られるモニターがある。そこにある長椅子には電気毛布が敷かれ、足元には電気ストーブが置かれていた。「出演者の皆様が暖が取れるように」という西ケ谷さんの配慮だ。かたわらに並んでいたお弁当は、おかずの種類が一目でわかるよう手書きで明記してあり、温かい味噌汁やコーヒーも飲めるようになっていた。

 現場を明るくするために「今、相手が何を望んでいるのか」。西ケ谷さんの配慮が至るところに表現されていた撮影現場だった。

◎写真:佐田静香(麻雀ウォッチ) 、インタビュー構成:福山純生(雀聖アワー)

麻雀番組のAD・AP(アシスタント)を募集!

映像制作会社『株式会社コクーン』では、麻雀番組のAD・AP(アシスタント)を募集している。「何より麻雀が大好き! 撮影の仕事につきたい! など意欲と目標がある方、大歓迎です!」とのこと。詳細は以下オフィシャルサイトより、麻雀スタッフ希望と明記して、メールにてお問合せください。

株式会社COCOON
http://www.cocoon-jp.com
〒107-0061 東京都港区北青山3-10-14北青山ビル3F
TEL:03-5468-5705 
メール:info@cocoon-jp.com (採用担当:武藤)

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この記事のライター

福山純生 (雀聖アワー)
雀聖アワー代表。
マージャン普及を目的とした様々な事業を展開。
好きな手役は門前混一色七対子。
雀聖アワーオフィシャルサイト:http://8141.info/jansei/

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