第3章 リーチ判断
6 チー打
手変わりも少なく、鳴いてもアガリはかなり厳しいですが、少なくともスルーするよりはアガリやすく、スルーするだけのメリットも特に無い以上鳴きます。
鳴いた先にどういうことが起こるかを想定すること自体は必要ですが、鳴くかどうかの判断については、あくまでこの瞬間、「鳴いた場合とスルーした場合、どちらがよりよい手か」で判断すべきです。
7 スルー
良形+悪形の1シャンテンから、鳴いて悪形テンパイになる牌を鳴くかどうかの判断に近い。メンゼンでテンパイした場合に比べて鳴くと打点が大きく落ちる以上、序盤ではまだスルーします。
ラス目が親とはいえ大差のため連荘されても点数状況はあまり悪くならないので、局面的にもむしろ打点をみるところだと判断しますし、そうでなくても鳴き有利にまではならないとみます。
片アガリが残り、アガれない牌を引くリスクがあるからというよりは、スルーしてメンゼンでテンパイした場合のリターンが大きいからスルーと考えます。
8 ポン打
チートイツ1シャンテンとトイトイ2シャンテンなら、「鳴きにくい牌が残っても、不要になった他家からは鳴きがきく」という前提であれば後者の方がアガリやすい。今回は打点不要かつ鳴きやすい牌が多く、トイトイ以外にホンイツでもあがれる以上鳴きます。
9 スルー
これだけ広くメンゼンテンパイなら必ずリャンメンになるヘッドレス1シャンテンとなると、鳴いて単騎テンパイの後多メンチャンへの手変わりが残るとはいえスルーしてもアガリ率は大差ないところ。
それならトップ目とはいえ、残り局数が十分にあり点数上乗せにメリットが無いとはいえない点数状況である以上スルーが有力とみます。
10 ポン打
残り2枚ので跳満と、ノベタンの満貫であれば、他家からの出アガリが期待できずを固められているケースも否定できないとはいえ後者有利とみて鳴きます。
前回も申しましたが、「鳴いた方がよい手になる」と判断することはできても、「鳴いた方がよい牌がある」ことを見落としたり、気付いても反応が遅れて鳴きそびれることは多いもの。
特に既にテンパイしている状態から鳴くという選択は盲点に入りやすいので、「鳴いた方がいい牌は本当にないのか」について確認を怠らないようにしたいところです。