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ネマタの戦術本レビュー第62回「強者の最新手筋100 著:比嘉秀仁 その10」

ネマタの戦術本レビュー第62回「強者の最新手筋100 著:比嘉秀仁 その10」

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第3章 リーチ判断

1 チー打

 ツモでテンパイしなくなる代わりにチーポンで役アリテンパイになるので鳴いた方がはっきりアガリやすく、ドラ3なら鳴いても打点がほとんど落ちないので鳴きます。

 ドラが3枚以上ある等、鳴いても打点があまり下がらないケースは、メンゼンからでもシャンテン変わらずだけど役アリにしてアガリやすくなるような仕掛けがないかを特に意識しておきたいところです。

 でチーした後、手出しでを切ってくる他家がいれば、食い替えであったことが分かります。メンゼンを崩してまで食い替を入れるということはドラが固まっている可能性が高く、シャンテンが進む仕掛けの場合は比較的通りやすいの周辺の待ちも安全とは言えなくなります。

 読まれて警戒されやすいとはいえ待ちまで分かるわけではない以上、鳴いた方がアガリやすいという結論自体は変わりませんが、一見不自然にみえる鳴きが入った場合は手牌構成を読みやすいことが多いので、相手にした場合は意識しておきたいところです。

2 チー打

 ドラ3あって鳴いても打点がほとんど落ちず、鳴きがきくようになった方がアガリやすい以上鳴きます。シャンテン変わらずの鳴きをするかどうかは、同じシャンテン数の手でどちらの手がより「よい手」なのかを比較するだけなので判断自体は簡単です。

 問題は、「鳴いた方がよい牌がある」ということを意識しておかないと見落としてしまったり、反応が遅れて鳴けないことが多々あること。特にドラが多い手の場合は、鳴き無しボタンを押す前に、「本当に鳴いた方がよい牌はないか」について今一度確認されることをお勧めします。

3 スルー

 打点を上げるメリットがかなり薄い点数状況なのでスルーしますが、これも平場であれば、単騎待ちを維持しつつ打点が大きく上がるので鳴きます。ドラを鳴いて打点を上げる場合以外に、合わせ打ちしてくる他家からの出アガリを狙って同様の鳴きを入れる場合があります。

 前者は比較的気付きやすいですが、後者は条件が揃ってないと単にツモ番を飛ばすだけの鳴きになるので見落としやすいもの。待ちが増えたり、打点が上がる牌が無い場合でも、本当に鳴いた方がよい牌はないかについて確認を怠らないようにしましょう。

4 ポン打

 一発消しのメリット自体は薄いですが、今回は鳴いても安牌が十分残り、を引くようならアガリの可能性もあるので鳴きます。

 先に危険牌を引くようならいずれにせよ降りることになるので、少なくともスルーした方が回してあがれる可能性がかえって高くなるということはなく、同程度くらいまでなら一発消しできる方がよいのではないでしょうか。

5 スルー

 鳴いて打ツモで役アリ聴牌)としても打としても、テンパイ率はスルーした場合に比べてあまり上がらず、テンパイした時の待ちは片アガリが残りやすいのでスルーした場合より劣る。

 目先の受け入れだけ比較してもアガリやすくなっているとは言えない以上、マンズや引きの変化もあり、1回多くツモれる分、アガリ率でもスルーした方が上とみます。

 古い戦術書では、鳴くことでツモ番を1回飛ばし、その分他家のツモが増えるデメリットを過大評価する傾向がありましたが、「鳴いてもアガリやすくなっていると言えるか怪しいなら、他家のツモを増やさないためにもスルー」ということは言えるのではないでしょうか。アガリに結びつかない鳴きが多い打ち手は意識しておいた方がいいと思います。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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