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ネマタの戦術本レビュー第126回「傑作『何切る』300選 著:G・ウザク 編集:福地誠 その38」

ネマタの戦術本レビュー第126回「傑作『何切る』300選 著:G・ウザク 編集:福地誠 その38」

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Q271 
ドラが雀頭でリャンメンが二度受けとなると自然とリャンメンに手がかかりますが、実はドラ以外が雀頭で二度受けが無い場合でも、リャンメントイツ+雀頭+リャンメン×3の2シャンテンでは、リャンメン固定や雀頭落としよりはリャンメンを落とす方が基本的に有利です。
この辺りは未だに異論が出ることも多いですが、「もっと勝つための現代麻雀技術論」第51回からの内容を御参照下さい。

 

Q272 
受け入れがかぶっていると反射的に切りたくなる方も見受けられますが、高打点の受け入れ優先。何度も申し上げておりますが、何を切るかより、一手先の形を正しく評価することが肝心です。

 

Q273 
ドラドラでなく鳴くと安い場合も、Q260と同様、手変わりで差がつくので3トイツ形でもカンチャン落としでよいです。

 

つぶやきへのコメント 
Q16−18で出てきた○研ゼミの漫画に、「手が脳に追いつかねえ」という台詞が出てきますが、手が追いついてないうちはまだまだ「反応」。
脳が手に追いつかなくなって「反射」です。

 

Q274 
ポンは残した方がいいですが、がダブドラならツモはカンテンパイになる方がよいのでソーズ切り。
を鳴いた場合はがアンコで残る方がよく、タンヤオへの変化もあるので打
はポンして打とするのがよいのはもちろんですが、もチーして打東。ならスルーしてメンゼンを維持する方がいいです。

 

Q275 
ドラなので、共通の受け入れ()は打点面で差がつかないため、ツモ引きが変化になる打と考えます。裏目対応と言っても間違いではないですが、ドラでないならを落とす手にも関わらず裏目対応を優先して打のような類のミスが見受けられます。
Q251の表現を再び用いるなら、80点の選択と50+20で70点の選択がある場合、20点の加点があるからといって後者を選ぶようなミスです。

 

Q276 
昔はシャボよりカンチャンと言われていました。
だから浮かせ打ちを推奨する手筋が多かったのですね。何らかの理由でカンチャンを残した方がいいのであれば、浮かせ打ちで打とすることになります。

 

つぶやきへのコメント 
私も疲れてきましたがあと少し頑張ります(笑)

 

Q277 
ピンズの形はQ221で打とした場合の形と同じですね。
Q221で打2pとした場合の形はQ177のソーズの形と同じ。いずれも2面子には取れませんが、本書で取り上げた、ウイング8枚形の性質を持つ形です。

 

Q278 
赤ドラは考慮せず良形変化と待ちの強さを考えると、カン46(端にかかったリャンメン変化がある)>カン5(ここまでリャンメン変化2種)>カン28>カン37>ペンチャン。昔から、手作りは内に寄せる、待ちは端に寄せると言われます。

 

Q279 
メンゼン前提でも、リーチツモ発ドラ3で跳満になるケースが多い分、ツモアガリ確率計算機上では打が期待値最大となりました。
ただし、出アガリは考慮せず、どのような牌をツモる確率も同様に確からしいと仮定した場合の判断。
他家に抱えられやすいドラは、場に見えてないとしても他の牌よりは山に残っている可能性が低いことが多く、順位点がある以上跳満以上のアガリの価値は素点そのもの程は大きくないことから、やはり打が実戦的でしょうか。
この辺りの判断は平面何切るにおいてどこまで反映してよいものなのか迷います。

 

つぶやきへのコメント 
今回は意見が分かれそうな問題は除いたつもりでしたが、改めてみるとまだまだ検証が必要な問題が数多くありましたね。
私もいかに分かっていなかったかを実感させられました。

 

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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