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ネマタの戦術本レビュー第162回「フリー麻雀で食う 上級雀ゴロゼミ 著:雀ゴロK その12」

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二限目 講座7

 図Aは少し形が違うと切る牌が変わりやすい牌姿、仮にマンズがの形に取ることができない、カンチャントイツ×2の形)であればテンパイした時に良形になりやすい打が有力。ソーズがであれば、打としても良形テンパイにはなりにくい一方、打なら受けが無くなるとはいえイーペーコー、チートイツ目があり打点面で有利になるので打がよくなります。むしろこちらの方が盲点になりやすいのではないでしょうか。

 基礎を固めて実戦で素早く判断するために形を覚えることは必要ですが、形にこだわり過ぎると手牌や局面が少し変わって打牌選択が変わるケースで対応が難しくなります。あくまで、一手進んだ場合により有利な手牌になりやすい選択を心掛けましょう。

 図Bは目先の受け入れと変化の比較。基本的に4連形がある場合は悪形ターツより優先して手変わりを残します。ターツが2つあるヘッドレス1シャンテンならターツを1つ落としてもシャンテン戻しにならないのでなおさらですね。

 図Cはカンチャンとシャボの比較。シャボの方がカンチャンよりアガリやすいとはいえ待ちが中張牌同士なら大差無し。祝儀無しなら1枚しかない赤のためにアガリ率を落とすほどではないとみてシャボに受けることも場況次第で結構ありそうですが、祝儀5000点相当なら流石に赤受けを残すべきです。

 図Dの手から打は知らないとなかなか打ちづらいと思います。「もっと勝つための現代麻雀技術論」第18回でも申し上げましたが、3枚からなる面子候補+2枚からなる面子候補の形はどこを切っても受け入れのロスが大きくなるので、他に3枚からなる面子候補がある場合はそちらから1枚切ることが多くなります。

講座8

 巡目が深くなければ、手変わりを待つと平均5巡程度(手変わり牌7種程度)で打点2倍(2翻以下の手の1翻増し)のテンパイになるなら手変わり待ち、良形変化だけなら手変わり牌7種程度でも若干即リーチ寄りというのが一つの基準です。しかし悪形テンパイの場合は、良形かつ打点2倍になるような手変わりもあることが普通なので、実際はもう少し手変わりを待てることが多くなります。

 一方、良形テンパイで、待ちは良形のままで打点2倍になるような手変わり牌が7種以上あるような手牌になることは滅多にありません。手変わりを待つとすれば2翻以上の打点上昇が見込める変化が複数あるということで、ほぼ一色手に移行出来る場合に限られます。

 良形テンパイから手変わりを目指すことはほとんど無いと言っても、打点が大幅に上がる手変わりが豊富にあるとなると、今度は手変わり待ちが局収支期待値のうえではっきり有利です。図Aや図Bで即リーチを打つのは、何となくアガリづらそうという理由で平場の平和ドラ1をダマにするのと変わらないくらい損な選択です。多くのケースで成り立つセオリーこそ、数少ない例外と合わせたうえで押さえておくことが大切です。

 ただ、実戦では図のような手牌になることはあまりないと思います。何故ならこれだけはっきり染め手が見える場合は、テンパイ以前の段階で他色の面子候補を外して染め色と同色の数牌や字牌の浮き牌を残した方が有利であることが多いためです。アガリに近い段階ほど手変わりを狙うのが難しくなるので、テンパイはしたけれど即リーチを打つかどうか微妙な手になることが多い方は、テンパイ以前の段階で手変わりを残すべきではなかったかについて確認されることをお勧めします。

 例えば図Cであれば、テンパイ以前にや孤立字牌があれば先にを外すことが多いです。

 図Dは手変わりしても打点が2倍にまではならないので即リーチ。これがの代わりにであれば、ソーズなら何を引いてもメンチンテンパイ。しかもツモなら九蓮宝燈まであります。局収支期待値ならテンパイ外しがよさそうですが、即リーチでもあがれば高打点となると順位点の影響で単純な局期待値だけで判断するのは難しくなります。これならまさに局面や点数状況次第というところでしょうか。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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