四限目 講座17
図A、Bは現麻本では、「食い残し」(強い浮き牌を作る鳴き)として扱いました。鳴かなくても現状持っている中で最も不要な浮き牌以上に価値が高い浮き牌を引くだけでよりよい手にはなるので、他のシャンテン変わらずの仕掛けより利用する機会は限られます。鳴くとすれば鳴いても打点があまり落ちず、なおかつ鳴いた場合にできる浮き牌より価値が高い浮き牌がかなり限られる場合です。
よりよいくっつき1シャンテンになるので鳴くところですが、くっつきが弱いやがくっつき1シャンテンの段階で残るのは、ヤオチュウ牌を整理する最序盤の段階でたまたま3面子1雀頭が先にできるケースなので、実戦で出現することはあまり無さそうです。
図Cは面子候補をよりよいものにする鳴き、シュンツ+面子候補の食い延ばしがコーツになったケースですね。コーツにくっついている面子候補も鳴いて受け入れが増える変化があるので価値が高くなります。
図Dは浮き牌を面子候補にする鳴き。一般的にはこちらも食い延ばしですが、現麻本は区別のため「食いちぎり」として扱いました。これも浮き牌のそばにシュンツがあることによって受け入れが増える変化があるので価値が高くなる例です。
講座18
引き続き、「食い残し」の鳴きです。図A、B、Cのように、高打点が狙えるが必要な浮き牌が限定される一色手狙いで、少しでも浮き牌へのくっつきを増やすために食い残しの鳴きをするのが実戦では一番見かけるケースだと思います。図Aは形が少し劣りますがもチー。図Cはもチー、ポンは微妙ですが、ツモでも中のみのテンパイに取るつもりがないなら鳴きでしょうか。
図Dはアガリ牌が無くなり、実質的にくっつきが弱い1シャンテンになったケース。急な局面の変化に落ち着いて対応したいですね。
講座19
カンすべきかどうかの判断については、「バカ本」レビューその9でも取り上げました。テンパイなら大体カンでよく、そこそこ先制テンパイが見込めるなら1シャンテンでもカンが有力になります。
雀荘ルールの場合は裏ドラ祝儀があるので、メンゼンを崩した場合はややカンの基準を厳しく見積もる方がいいかもしれませんが、それでも自分があがれる可能性が最も高いのであれば積極的にカンして問題ないと言えそうです。
本記事に関するご紹介
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