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ネマタの戦術本レビュー第262回「迷わず強くなる麻雀 著:鈴木たろう 編集: 鈴木聡一郎 その9」

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レッスン13

 p56の牌姿から何を切るかですが、「下家がマンズのホンイツっぽい」というだけであれば私もを切ります。「マンズのホンイツっぽい」ということは、マンズのホンイツではない、あるいはマンズホンイツを狙っているけどまだ面子候補が揃っておらずとりあえずだけはポンしたという可能性が十分にあるということです。まだマンズを鳴ける手組になっていないなら、下家の手が進む前に先にマンズを落として自分のアガリを最大限にみた方がよいという考えです。

 では、「マンズのホンイツ狙いはほぼ確定、しかもテンパイが近くアガられたら満貫以上濃厚」とまで予想がつくのであればどうでしょうか。今度はが鳴かれる可能性が高く、鳴かれると高打点テンパイ濃厚となると、仮に次にを引いたところでを勝負できるかは怪しいところ。

 鳴き手が安手であれば、アガられても別の他家が高打点のアガリを阻止できた可能性もあるので悪くないですが、鳴き手が高打点と分かっているのであればわざわざ鳴かせるのは損でしかありません。それならアガリ率が落ちるのは承知のうえで、マンズを切らない前提でアガリのチャンスを残しやすい落としに分があるとみます。

 「ホンイツ狙いでテンパイが近いまではほぼ確定、しかし安手の可能性が十分にある」場合なら、今度は打で一旦面子候補オーバーに受けるのはどうでしょうか。マンズを止めるほどではないですが、鳴かれたら自分のアガリ率も落ちてしまうのも確かなので、運良くから引けば相手の手を止めたうえでアガリを目指せる可能性を残すに越したことは無いという考えです。どのあたりに分岐点があるかは難しいところですが、今回の手牌は絞ったらアガリ放棄というほどではなく、遠慮ではなく自分の都合で鳴かせるのが損になることも十分有り得ると判断しました。

レッスン14

 攻撃の基礎が出来ていない段階で絞りを考えると見当違いな牌まで止めてしまいがちですし、鳴かれる可能性が高い場合でも、鳴かせないことで残りの二家を得させてしまうことが多いことから、「基本は絞らない」という考え自体は同意します。今回もを下家がポンしているというだけの条件なら打とします。

 しかし、「他の役牌が全て見えていてが鳴かれるのはほぼ確定」と予想がつくのであればを落とします。面子候補オーバーなので、以外の手が進むあらゆる牌を引く前にを引かない限りは、先にソーズを払ってもロスになりません。それなら下家の手を進めさせない方が、アガリを目指すうえでむしろ有利と言えるのではないでしょうか。

 一旦絞ったことでが放銃牌になる可能性があるというリスクもありますが、下家が安手なら放銃でも横移動でも大差ない、下家が高い手なら2シャンテンから鳴かせるだけでも損なので、この手牌なら鳴かれる可能性が高いと判断できるならアガリを目指すうえでもむしろ絞った方がよいと判断しました。

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鈴木聡一郎 (編集)

発売日:2017年3月29日
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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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