レッスン37
面子候補を構成しにくい牌から切るのが基本的なベタ降りの手順です。どのような牌が面子候補を構成しにくいかは手作りの知識ですから、ベタ降りの技術も言ってみれば手作りの技術の裏返しです。
ベタ降りを単なる丸暗記で終わらせてしまうと成長を止めてしまう恐れがあるから、攻撃の基礎が出来るまでは教えないという考え方も理解はできますが、それこそ攻めの技術と並行して教えていく方が、初級者にはやや難しい内容になるかもしれませんが効率的ではないかと考えます。
レッスン38
p182の牌姿なら、打としても次の無スジ引きはまだ押し有利であることが多いとみて危険牌を切って手広く受ける打とします。逆に言えば次の無スジ引きで降りた方がよいと判断した場合は打とするのが一つの目安です。
レッスン39
通っていないスジが少なければそれだけ無スジを切った時の放銃率も上がります。「次の無スジを引いたら降り」とよく言われているのはこのためです。
ただ、「次の無スジを引いたら降り」という判断自体が本当に正しいかは、上級者であっても怪しいものです。私自身そのような判断をすることはよくありますが、正直あまり自信はありません。「もっと押すべき」ところで降りたり、「最初から降りるべき」ところで押し過ぎたことも数え切れないほどあるでしょう。
しかし、考え方を身につけておくこと自体は必要です。今回の手牌なら15巡目は流石に残りスジにかかわらず現物を切るべきですが、8巡目で現物のみ。
通ってない筋が多いという条件下なら2シャンテンでも7sを切る手も確かにアリかもしれません。巡目と手牌だけで押し引きを判断していると、局情報のインプットが疎かになりミスが増えますし、ミスとまでは言えなくても、今回の手牌からくらいはまだ切ってみるという発想に気付きにくくなります。
押し引きの基準は、やはり巡目と手牌で判断するのが基本ではありますが、手牌は自分の手番で確認すれば事足りますから、精度の高い押し引き判断のために実戦で取り入れるべき情報は、刻々と変化している河にあるということを意識しておきましょう。