レッスン40
ベタ降りをしていて、現物や明確に通りやすいと言える牌が1枚も無くなることはよくあります。その場合は、「当たるとすればどんな待ちになっているか」を考えて最も通りやすそうな牌を切ることになります。ベタ降りしているのであれば少しでも通りやすい牌を切るのが正着ですから、河から読み取れる危険度の濃淡を認識する必要があります。
一方、押している時は、多少の危険度で押すべきかどうかの判断が変わることは少なく、基本は手牌の形で決まります。河読みはあくまで補助的なものです。
本書では河の濃淡を意識できるようにするためにも、「オリずに真っ直ぐ打つ」経験が必要とありますが、実は正しく降りるためにも河読みは必要ですし、読むことによる効果については、むしろ降りている時の方が大きいのではないでしょうか。「真っ直ぐ打つ」経験自体も。降りる必要がない局面で出来ることなので、「降りずに打つ経験をした方がよい」という意見については、やはり賛同しかねます。
レッスン41
いわゆる「回し打ち」です。テンパイなら押す、ノーテンなら引くが基本ですが、回し打ちを考慮すればテンパイからでも押すのは微妙なので回す、ノーテンでもいきなりベタ降りせずにアガリの目を残すケースもそれなりにはあります。テンパイの場合はノータイムで危険な浮き牌をツモ切る前に、ノーテンの場合は面子から現物を中抜きする前に、回す選択が考えられないかどうかを確認しておきたいですね。
レッスン42
誰が前に出ているのかを明確にするためだけに鳴くことはあまりないと思いますが(高い手が入っている他家だけが前に出て、そうでない他家がこちらの仕掛けに降りてしまうのは損なので)、他家が押しているかということは局情報のなかでも特に重要なので、正しい打牌判断のためにもインプットしておきたいところです。そうすれば仕掛けを入れてまだノーテンという段階でも、誰の安牌を優先的に残すべきかが分かるので、結果的に失点を免れやすくなります。