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ネマタの戦術本レビュー第620回「三人麻雀の極意 著:オワタ  その6」

ネマタの戦術本レビュー第620回「三人麻雀の極意 著:オワタ その6」

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 一色手は難易度の割に高打点が狙いやすいので、容易に一色手に移行できる手であれば、二色しかない三麻ならなおのこと一色手を狙うところです。

 しかし、「三麻は四麻より一色手が出来やすい」のは確かですが、狙って一色手を作ることが多いかと言われればそうでもありません。


 何故なら、三麻は牌種が少ないのでメンゼンでテンパイしやすく、チーができないので鳴いてもあまりアガリやすくならず、ドラが豊富にあるので一色手にしなくても高打点になりやすいためです。メンゼンのアガリが厳しく、字牌を残しつつあわよくば一色手を狙うというのは四麻ではよくあることですが、三麻ならむしろそういった手牌ではいきなり他色のターツを外さずにメンゼンリーチを目指した方がよい場合も少なくないです。


 四麻から三麻に移行すると、どうしても三麻は一色手狙いが有利のようなイメージを持ちがちです。四麻の基本的知識を押さえていれば、一色手狙いがはっきり有利なケースではそもそも迷わないので、むしろ無理に一色手にしない方がよいケースに注意したいですね。


 「安全そうなターツ」は、「他家に使われないのでメンツになりやすいターツ」でもあります。よってドラが無い場合だけでなく、ドラがある場合でも優先的に残します。三麻は二色しかないのでなおのこと場に高い色、安い色を読むことが重要です。

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 ツモ損ルールの三麻では四麻より降りることが増えますが、序盤で安牌が少ない場合はある程度押すことも増えそうです。牌種が少ない分追いつくことも、降りきれずに放銃(しかも途中でを抜かれて高打点になる)してしまうことも増えるためです。


 四麻の押し引きと特に違うのは、容易に高打点が狙える(場合によってはテンパイからでも)手でも降りるケースが多くなることです。三麻なら高打点を狙えるチャンスはいくらでもあるので、なおのこと不用意な放銃は避けたいです。


 三麻はスジやノーチャンスの牌が当たることも四麻より多いので、当たり得る牌で半端な回し打ちをすべきではないですが、ほぼ通る牌を切って回し打てること自体は四麻よりも多いので、すぐにベタオリと決める前に回し打ちの余地がないかは意識しておきましょう。

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 高打点のアガリが頻発するうえに最大でも2000点なので、三麻ではテンパイ料が結果に影響することは少ないです。よって三麻ではなおのこと、ツモ番が少ない段階で見た目のよいテンパイにとらわれないように注意します。テンパイ料狙いは確実に通る牌を切るときのみで十分です。

本記事に関するご紹介

サンマで勝ちたきゃ天鳳位に聞け!
本書は三人麻雀について、初代天鳳位である\(^o^)/★(オワタ)がその戦術を披露するものです。
三人麻雀はその競技人口の多さにもかからわず、これまできちんとした戦術書は出ていませんでした。
そこで今回、天鳳の三人麻雀で頂点に立った\(^o^)/★(オワタ)氏がその極意を披露します。四人麻雀とはひと味もふた味も違うその戦術を本書でぜひマスターしてください。

 
オワタ(著)
単行本:1,663円
Kindle版:1,497円
 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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