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ネマタの戦術本レビュー第727回「現代麻雀の神ワザ 著:鳳南研究所 その6」

ネマタの戦術本レビュー第727回「現代麻雀の神ワザ 著:鳳南研究所 その6」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第一章 分析3のつづき

 33ページ を残せば強い形を作るツモが多いとはいえ、所詮は端の浮き牌。ツモでリャンメンを作り、ツモで変化の多いカンチャンができることから単純な28浮き牌よりは価値が高いですが、リャンメンを作るツモが2種ある37浮き牌ほどではないです。よって基本的には、ターツの中では弱いといっても28浮き牌よりは明確に価値が高いペンチャンを残します。


 しかし今回はラス前で余裕があるトップ目ということで、を安牌として残すことを前提としているのがポイント。を残すつもりであれば、を切ることになるペン残りの1シャンテンを逃す損失は小さいです。
 そうなると、2枚使っているターツよりも、1枚しか使っていない浮き牌が、1枚余分に手牌に残せるという理由で相対的に価値が上がると言えます。

 安牌要員としてのがどの程度の価値があるかを具体的に基準で表すことは難しいですが、仮に浮き牌字牌がドラである(浮き牌として価値が高い)として「ツモアガリ確率計算機」で調べたところ、序盤は打有利(がドラでない場合はほぼ打>打)となりました。
テンパイが遅れてアガリ率が若干落ちるとはいえ、その分アガった時にドラが使えるケースが増えるためと思われますが、シミュレート上でも反映されるということに正直驚きました。

34ページ 「5ブロック打法」という言葉がありますが、雀頭が無い場合は別に1ブロック作ることになるのでブロックの数を1つ足して考えます。よって34ページの手牌は6ブロック相当。ターツを落としても2シャンテンを維持できるので相対的に、「ターツの下位互換でない」浮き牌の価値が高まります。


 は456浮き牌のうえ三色目があるので明確にペンチャンより上ですが、は雀頭を作りやすいとはいえ所詮は端の浮き牌。これだけならペンチャンを外すほどではないですが、今回は一通目もあります。構想力や大局観と言われると難しいですが、浮き牌を切ってもペンチャンを払ってもメンツが完成して手が進むツモ。

 今回であればをツモった時の手牌の形を評価できれば、おのずとペンチャン落としを選べるようになります。

現代麻雀の神ワザ

本書は日本最大のネット麻雀サイト「天鳳」における鳳南(鳳凰卓の東南戦)で、麻雀強者の牌譜を見続けてきた「鳳南研究所」による書き下ろしの麻雀戦術書です。

「強者の共通点はびっくりするほど少ない」と筆者は言います。

本書では天鳳位を始めとする強者たちの打ち筋の共通点を見出すとともに、それぞれの独自のバランス感覚(他人にはマネできない本人だけの「勝ちの型」)を明らかにすることを目指すものです。

数え切れないほどの牌譜を見てきたからこそ分かる、異彩を放つ一打とその背景にある麻雀理論。

本書で「現代麻雀の神ワザ」を体感していただき、みなさんの「麻雀の型」をさらにレベルアップさせる一助にしてください。

 
鳳南研究所
単行本:1,663円
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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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