- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第1章 思考4
本書では、「リャンメンとメンツ3つ以上」を、端牌残し>役牌残しの基準としていますが、アガリ形は4メンツ1雀頭なので、メンツ候補が4つ以上あれば端牌へのくっつきを残すメリットも減ります(結果的に役牌重なりを狙って端牌から切ることが増える)。よって、「リャンメンとメンツが3つ、雀頭有り、他にメンツ候補無し」として、役牌と端牌どちらから切るかを改めて考察してみます。
・ 0メンツ3リャンメンの場合
0メンツで他に手役が見えないなら手役絡みの浮き牌は残すように打ちますが、リャンメンが3つもあるなら平和が十分見えるものとみなしてよいでしょう。役牌が重なるときは平和がつかなくなるので役牌から切ります。
ただし、0メンツとなるとそれほど先制リーチを打ちやすい手でもないので、雀頭がドラといった、平和をつける打点的メリットが薄い場合は、役牌が重なって仕掛けがきくようになるメリットを重くみて端牌から切ることが多そうです。
・ 1メンツ2リャンメンの場合
本書の通り、役牌から切ります。1リャンメン1カンチャン程度でも、メンツがシュンツで平和がつく場合は役牌から切ることが多そうですが、微妙なケースは平和をつける打点的メリットの大きさで判断します。
・ 2メンツ1リャンメンの場合
1メンツの時より先制リーチを打ちやすいのでより役牌切りに傾きます。ただし、メンツが2つともコーツなら、トイツがもう1つできればトイトイのメンツ候補が揃います。その場合は役牌の1翻の価値も大きくなるので役牌を残します。
・ 3メンツ0リャンメンの場合
更に先制リーチを打ちやすいのでなおこと役牌切り…となりそうですが、配牌で3メンツ1雀頭となると既にくっつき1シャンテン。端牌へのくっつきで悪形テンパイを逃したとしても、すぐに良形でテンパイできることが多いです。
それなら、役牌と何かのシャンポンリーチ(打点込みで役無しリャンメンリーチより価値が高い)になる受けを残す端牌切りがよいとみます。「メンゼンリーチまでの距離感」が近いほど役牌から切ることが多いですが、近過ぎると一転して役牌残しが有力になるというのも面白いですね。
麻雀強者の0秒思考
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