- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第1章 思考13
「流し満貫」は実は公式には採用されていません。「最も採用率が高いローカル役」と言ってよいでしょう(おそらく2位は人和、3位は大車輪)。別名は「么九振切(ヤオチュウフリキリ)」とそのままな名前。単に「振切(フリキリ)」とも言います。
有名なのにローカル役であるため、取り決めも様々です。満貫扱いが最もメジャーですが、流し満貫ではなく振切とも呼ばれるように、倍満、三倍満、役満扱いになる場合もあります。ドラ表示牌の隣までツモる三人麻雀では、難易度の高さとインフレ具合を考慮してか役満扱いになることが多いようです。役満扱いともなれば成立直前にもう一人の他家に差し込むことも考えるのですが、ドラが一杯あるインフレルールなので、差し込んだ相手も数え役満だったという話も聞いたことがあります。
アガリ扱いか流局扱いか(流局扱いの場合は親が成立させても親流れ)という取り決めの違いもあります(天鳳では流局扱い)。また、鳴かれると不成立だが自分が鳴いても成立(私の知る限りでは、ルールの解説書には全てそう書いてある)が一般的だと思いますが、フリー雀荘では自分が鳴いている場合も不成立としているところも多いようです。(かなり少数派だと思いますが、鳴いたら不成立だが、鳴かれても成立というルールも一度聞いたことがあります。)メンゼン役扱いだから不成立という話も聞きますが、それならアンカンは大丈夫だろうと、流し満貫を成就させやすくするためにツモ番を減らすアンカンをしたところ不成立にされてしまい揉め事になったという話も聞いたことがあります。
このように予め確認しておかないとトラブルの原因になるということと、手牌に関連しないアガリ役が存在することの必要性が薄いことから、個人的には採用しない方が好みですが、採用することで独自の戦略が生まれるのも、麻雀の面白さであることは否めません。私も以前流し満貫に関する記事を書かせていただきました。
本書で取り上げられていない戦術として、タンピンドラドラのダマ満貫をテンパイした際、流し満貫狙いの他家がいるのであれば、ダマにしても出アガリが期待できない&通ってないヤオチュウ牌を切らせにくくする効果で通常よりリーチが有利になるというものが挙げられます。当たり前と言えば当たり前ですが、実戦で意識しておくに越したことはありません。
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