- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
第2章 1シャンテンに向かう考え方
case11 手牌をブロックで考える
メンツ、トイツ、ターツの総称をブロックと呼びます。こちらの方法で牌姿1を表すと、◯の枠の外にもターツが残るので、6ブロックになります。麻雀は1アタマ4メンツを作ればよいのですから、6ブロック全てでメンツを作ろうとするより、5ブロックに絞った方がアガリやすいことが多いものです。
今では5ブロック打法がかなり浸透しましたが、一昔前は6ブロックを好む技巧派から、5ブロックがそんなにアガリやすいのかと疑問の声が挙がることもありました。牌姿1はが残り4枚、が残り2枚ですから、メンツができる受け入れ枚数なら6ブロックに受ける打が上です。
実際には5ブロックにしてもアガリ率が大幅に向上するというわけではありません。しかし、5ブロックには牌姿2や牌姿3のような手牌への手変わりが期待できるというメリットがあります。「大差」ではなく、「小差だけど覆りにくい」というのがポイント。牌姿1の場合はそれに加えて、チートイツも含めれば手が進むツモでもペンチャン落としが勝るというのも利点になります。
case12 ブロック数で「攻・守」を判断する
ブロック数で判断とありますが、正確にはブロックの「質」で判断。例えばくっつき1シャンテンならブロック数は4と牌姿1より少ないですが、1アタマ3メンツと4ブロックが全て完成品。ブロックの質が最強なのでもちろん攻撃的に打ちます。
牌姿2もブロック数というよりは、ブロックの中で最も質が高いメンツが1つもないことがポイント。がなら、役牌を切り出していくことをお勧めします。
麻雀技術の教科書
読めば勝率が上がる! すべての雀士必携! 新しい麻雀戦術書!
麻雀の打ち方は人それぞれです。
本書の著者の二人を比べてみても、井出プロは手役重視、
小林プロはスピード重視と、スタイルがかなり違います。
打ち方が正反対の二人に共通する考え方があれば、
それは、現代麻雀のセオリーといえるのではないか。
この問いから、本書は生まれました。
「アガリ方の基本を1冊に」
「複雑な牌姿でも、迷わず打てるように」
というのが基本方針ですが、
ルールを覚えたばかりの人でも読めるように
丁寧に解説することを心がけました。