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ネマタの戦術本レビュー第1080回「『麻雀技術の教科書』編 その12 著:井出洋介・小林剛」

ネマタの戦術本レビュー第1080回「『麻雀技術の教科書』編 その12 著:井出洋介・小林剛」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

第2章 1シャンテンに向かう考え方

case13 強いブロックと弱いブロックとを比較する

メンツの出来やすさをもってブロックの優劣とするなら図1のようになります。しかし、数牌トイツが最も受け入れが狭いのは、トイツが3つ以上あるケースを想定していますが、その場合も「仕掛けるならトイツを残した方がテンパイしやすい」「中張牌トイツはカンチャンよりリャンメンに変化しやすい」「ヤオチュウ牌トイツはカンチャンよりテンパイした時の待ちが強い」「チートイツや三アンコがあるので打点面でトイツ残し」…こうしたケースに当てはまらない手牌構成の方がむしろ珍しいので、実際は数牌トイツでもカンチャンより優先して残すことが多いです。役牌トイツに関しては、リャンメンと同等と言ってもよいでしょう。

ただ、これは極端な話になりますが、受け入れがお互いに2枚ずつ切れていたら、カンチャン4枚、トイツ2枚のところが2枚と0枚になり、無い牌は引けない以上トイツを落とすことになります。1枚でも3枚と1枚なので、トイツを落とすことが増えるでしょう。本書の記述がそうであるように、長年麻雀を打ってきた熟練者が、体感的にカンチャンの価値がトイツより高いと判断する理由もそこにあるとみています。

case14 あえて6ブロックを維持する場合

牌姿1は個人的には打。目先の受け入れこそ2枚劣りますが、リャンメンがメンツになった場合に、の受け入れが残っている方がテンパイしやすいです。

牌姿2は単純に高打点になる受け入れを優先してマンズ残し。ツモならリャンメンを残してマンズカンチャンを外すので打とします。「捨て牌選択に困ったら6ブロック維持」とありますが、実際は「手の進み方でどのターツを落としていくかを明確に決められる」からこその6ブロック維持。5ブロックが基本と言ってもアガリ率では大きく差がつかないので、打点で差がつくケースは特に見落とさないように注意しましょう。

麻雀技術の教科書

読めば勝率が上がる! すべての雀士必携! 新しい麻雀戦術書!

麻雀の打ち方は人それぞれです。
本書の著者の二人を比べてみても、井出プロは手役重視、
小林プロはスピード重視と、スタイルがかなり違います。

打ち方が正反対の二人に共通する考え方があれば、
それは、現代麻雀のセオリーといえるのではないか。
この問いから、本書は生まれました。

「アガリ方の基本を1冊に」
「複雑な牌姿でも、迷わず打てるように」
というのが基本方針ですが、
ルールを覚えたばかりの人でも読めるように
丁寧に解説することを心がけました。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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