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第128回 ネマタの麻雀徒然草

第128回 ネマタの麻雀徒然草

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ネマタの麻雀徒然草とは
  • 『ネマタの麻雀徒然草』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる「麻雀に関する話題を徒然なるままに書き連ねていく」コラムです。
  • 第1回はコチラ

第119回で、三倍満は何故11翻なのだろうという話をしましたが、本当はそこから三倍満に関する個人的なエピソードを語ろうと思っていたので話を戻すことにいたします。単なるエピソードの羅列になりますがご容赦下さい。

役満として緑一色と九蓮宝燈を美しいと思っているということは第48回でお話しましたが、個人的には役満全般にそれほど浪漫を感じるということはなく、むしろ三倍満、それも手役が色々ついて芸術点の高い三倍満に憧れを覚えます。これは昔からそうでした。小学生頃に遊んだ麻雀ゲームの中に配牌時点で牌交換ができるものがあり、通常でも有効牌をツモりやすいこともあって簡単に役満を出すことができるものがありました。しかし役満はただ役満と表示されるだけで何か味気なく感じ、メンチンに色々ついた三倍満の方が印象に残ったものでした。

初めて牌を積む麻雀で三倍満をアガった話を聞いたのは、高校時代に3つ年下の弟から聞いた話。私は全寮制の高校に進学したのもあり卓を囲む機会が無く、麻雀もゲームでたまに打つ程度でしたが、当時は週刊少年マガジンで『哲也-雀聖と呼ばれた男』が連載されていた時期。弟の中で麻雀ブームが起こっていて、友達と手積みで麻雀を打った時にアガったのがメンタンピンツモ三色一盃口表2裏2。赤無しルールで三色含みの三倍満。他人の出来事を特段羨ましいと思ったことが無い私ですが、この時ばかりは、自分もそんな手でアガってみたいと思うのでありました。

大学に入ってからは同級生や学生寮の面子で卓を囲むようになります。最初の三倍満は、「チャイ語四列(第60回参照)」主催でもあるクラスのコンパ長。大学1年、最初の夏休みのクラス合宿の話でした。

ダントツからたたみかけるようにリーチをかけ、リーチ一発ツモタンヤオ表3裏3赤。思えば彼がダマテンにしているところを一度も見たことがありません。まさに力技の三倍満。私ならダマにしていたか、そもそもとっくに鳴きを入れていたことでしょう。

当時の私は初心者に毛が生えたレベルでしたが、何となく手なりでアガリを目指し、リーチが入るとすぐにベタオリを始めるタイプ(しかも精度が悪いのですぐに降り打ちしてしまう)。コンパ長からは降りてばかりと煽られたものです。

最後にドラ単騎のチートイツでリーチをかけ、一発でをツモって倍満になりましたが、倍満をツモったところで対門のコンパ長を捲れない点数状況。それこそあまりリーチをするメリットがなかったのですが、当時読んでいた麻雀本、荒正義プロの『勝負師の条件』の影響か、普段はチキンなのにドラ単騎の時だけは積極的にリーチするようにしていたようです。

脇の二人は降りることもよく知らない打ち手だったこともあり、その時は何とかやや浮きのトータル2位で終了。麻雀のこともまだ右も左も分からない頃の話ですが、気の合う仲間と卓を囲めるだけでとても嬉しかった。そんな夏の日の思い出でした。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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