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第178回 ネマタの麻雀徒然草

第178回 ネマタの麻雀徒然草

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ネマタの麻雀徒然草とは
  • 『ネマタの麻雀徒然草』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる「麻雀に関する話題を徒然なるままに書き連ねていく」コラムです。
  • 第1回はコチラ

前回のエピソードを受けて、今度は「八連荘」の話。私が八連荘というローカル役満の存在を知ったのは、麻雀漫画『哲也−雀聖と呼ばれた男』から。前局までの結果を条件とする役という他に無い特徴を持っていますが、採用する必然性も薄く、ローカル役満の中でも、ゲームデザインとしてはあまり美しくないものですが、八連荘をアガった漫画の登場人物。神保さんのストーリーも相まって、ローカル役の中でも特に印象的でした。

八連荘の経緯ー麻雀祭都 浅見了

八連荘の経緯を調べたところ、昭和初期に既に八連荘に関する記述があるようです。現在のリーチ麻雀よりも歴史が古いというのはかなり意外でした。

ローカル役の中ではかなり有名な部類ということで、ルールによって定義が結構まちまちです。名前通りに考えれば親の八連続アガリですが、親からでなくても八連続アガリで八連荘が成立するルール。さらに言えば8本場のアガリでさえあれば八連荘というルールまであるようです。九連荘以降も役満扱いになるのか、それとも一旦打ち切って再度八連荘、都合十六連荘で二度目の役満になるのかも、ルールによって異なります。

更に、「八連荘」そのものを手役扱い、つまり他に役が無くてもアガれるというルールも存在します。「さすがにそんなルールを採用しているところはないと思う」とありますが、麻雀格闘倶楽部では他に役が無くてもアガれるという話を聞いたことがありますが確認が取れていません(実は一度アガられたことがありますが、その時は普通に役牌つきのアガリでした。)。

「麻雀格闘倶楽部2」時代のデータブックによると、八連荘の出現率は一般的に採用されている中で最難関の四槓子、メンゼン限定のうえアガリ形が1パターンしかない大車輪を押さえて最下位でした。しかしこれは当時のルールが東風、半荘両方とも20000点持ちであったため、余程のことがないと途中で誰かが飛んでしまうことから更に難易度が上がっていたものと思われます。(麻雀格闘倶楽部3以降、半荘戦は25000点持ちになりました。) 私が実際にアガられたことがあるというだけですが、おそらく現行ルールでは四槓子よりやや難易度が低い程度と予想します。

これは全員が自分の勝ちを目指す前提で打った場合の話なので、役満を出すために互いに協力し合うならば、むしろ通常の役満より簡単にアガれると言えます(MJで八連荘が廃止されたのは、仲間内で役満を出した場合にも特典があったため、こうした協力プレイを防ぐための措置だったそうです。)。麻雀格闘倶楽部でも、ある時友人達が店内対戦で八連荘を協力プレイで出そう(アガリ役の欄を埋めることができるだけで特典は無し)としたそうですが、麻雀格闘倶楽部の店内対戦は3人までで、1人は必ずCPUが入る仕様。何度やってもCPUの邪魔が入るので、結局諦めたという話を聞いたことがあります。八連荘に関してはまさに、「ただそう取り決めているだけ」という話ですが、それでも役満となると何となく惹かれてしまうものがあるのかもしれません。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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